8月3日(日)。四国中央市で行われた第7回書道パフォーマンス甲子園で三島高校が優勝を果たしました。審査員室のなかにいて(僕に投票権はありません。南海放送賞についてのみ書きます)、その優勝の意味と先生方の評価がどうだったのか書いておきたいと思います。
審査は実に厳正です。プロの書家たちが厳しく点数をつけて、全員の合計得点で決まります。基本的には減点法で、すべての書かれた字のチェックがされます。ちょっと怖いですよね。そしてパフォーマンス評価や最終的な出来上がりの加点をしていくわけです。
三島高校書道部の伝統はイメージで言えば「硬派」で「愚直」。書道として字の一つ一つは完璧だけど、それ以外のプラスアルファがいつもなにか足りなくて、第1回の優勝後は頂点に立てませんでした。
審査員の一人が「三島はどうするのか?と思っていた。いまさら袴を脱いで踊りはじめてもなあ・・。でも今年はすごかった。字を書くというそれ自体のパフォーマンスをしてみせた。これが本当の書道パフォーマンスだ」と。
曰く。墨を落とす瞬間にストップモーションやスローモーションを入れてみせる。足で刷毛を使って何をしているのかと思ったら、それは武士の後ろ姿になっていました。足で書を書いたわけではありません。それは絵でした。書かれた文章にも三島書道部の「決意」と「覚悟」が・・。
覚悟の素敵が、武士の後ろ姿とオーバーラップして・・僕はじわじわ泣けてきました。
なんて格好いいんだ。格好いいということで、泣けるなんて・・・。