『あなたの声が聴こえる・・ようだ』

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By田中和彦

五味久枝(先輩)さんのお別れ会がありました。
演奏していた柏原大蔵君のヴァイオリンの音色に、まず泣けました。

彼女は、某カーディーラーの社長さんでしたが、元・南海放送のアナウンサーでもあります。
僕が高校生の頃あったラジオ番組「おしゃべりキューピット」のDJでした。

五味さんスタジオ

飾られていた現役時代の写真。何? この愛くるしさ。先輩には失礼ながら「可愛い!!!!!」と声を上げてしまいました。

僕が入社したのと入れ替わりに退社されていますから、この可愛さを生で見てはいません。
アナウンサー現役時代も、社長でいらした晩年も、実に声に品のある方でした。
うちの放送局に脈々と伝わる名言・・「アナウンスは人なり」。
どんなにテクニックが上手くなっても、最後は人柄が声に出る。
五味さんは、そのままに品性の素晴らしい声でした。
あなたの声が聴こえてきそうな空間でした。

五味さんお別れの会

素敵な先輩に・・・さようなら、を。
そして、ありがとうございました。

『You Light Up My Life。そして、ダンヒルの隣?・・』

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By田中和彦

今日、南海放送賞を受けられたお一人・清家華子さんは松山市の91歳のバイオリニストです。

式典舞台

教え子たちとグループを作って、施設の慰問もずーっと続けていらっしゃる。
ステージで記念演奏をご披露くださいました。
「バイオリンはね、私の伴侶。命の次に大事なものなの・・」としっかりした口調でお話になる。
演奏後に深々と頭を下げられたその姿に、感動。

清家華子さんおじぎ

他人に光を与えている人が、深く頭を下げる。
まさに・・You Light Up My Life。
音楽って、ボランティアって、そういうものなのかもしれない・・な、と。
大仕事が終わって、ネットラジオをつけるとダンヒルと女性がデュエットしている「Can’t We Try」が流れてきました。
今の気分にピッタリです。

なのに・・デュエットの相方と「邦題」が思い出せない中年DJ。

清家さんの30歳も年下なのに・・情けない。
あれほど長い間、ラジオと洋楽にこだわっていたのに・・。
僕にとって、命の次に大事なもの・・じゃななかった、みたい(笑)

<ラジオソムリエ 玉ちゃんです
社長!
Can’t We Tryは DAN HILL & VONDA SHEPARDのデュオで、
邦題は「とまどい」です>

『もうちょっと、頑張ろうか!?』

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By田中和彦

視聴率なんて気にしなくていいからさ、こんな感じの番組始めたいんだ・・と数年前、佐伯アナに言った覚えがあります。

金曜日の「おかでり」。

スタジオ1 星加

今や彼女はプロデューサーに昇格。野球で言えば、野村さんや古田さんがかつてやっていた監督兼任の選手です。あっ、ドラゴンズの谷繁も。

アナウンサーには言わないが、プロデューサーには言う「視聴率」(笑)。
もうちょっと、頑張ろうか・・・などと。
(でも今年は10%を超えてみせて、僕たちを黙らせました)

今日は星加アナが単独での「今コレ」コーナー初登場ということで、軽く励ましてきました。

スタジオ星加

かえって、プレッシャーになったかしらん・・(笑)。

アナウンスと視聴率の両面から厳しくチエックしてくる佐伯プロデューサーの方が怖いか!?
君のデビューが、ブロデューサーに合格点をもらえますように・・

 

おかデリ http://web.rnb.co.jp/tv/okaderi/

 

『スポーツ中継の伝統。そして、その美学』

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By田中和彦

資料準備は完璧にやるが、それを他人には見せない。
放送の準備のために時間外手当などは求めない。
なにより。先輩や同輩の放送をなぞらない
・・・それが我社のスポーツ・アナウンサーの心意気。伝統の美学でした。

時間外申請をしない・・はブラック企業になりますから(笑)
管理職がちゃんと手当をしていましたが。

00000018.20150208_愛媛マラソンスタート前群集

00000019.20150208愛媛マラソン毘沙門坂(写真:第53回大会)

さあ。
ローカル局では例のない6時間10分のスポーツ生中継。
愛媛マラソンのカウントダウンです。

0205中継車10205中継車2社内外を含めて150人の放送スタッフ。27台のカメラ。

ネクタイ

せめて、僕にできることは。彼らへの感謝の言葉と
当日の青空を願い、ブルー系のネクタイで出勤することだけです。

2016 2/5
モーリス・ホワイトの訃報あり。
故に、アース・ウインド&ファイヤーを聴きながら・・・。

Maurice White
Earth Wind & Fire

『あなたの・・一言』

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By田中和彦

“ふるさと再発見”をコンセプトに制作したラジオドラマは30本くらいあるんですけど、自分の出身地を取り上げたのは一本だけでした。

伊予市にある源範頼(義経の兄、頼朝の弟)の墓。
「鎌倉神社」にまつわる子規と漱石の友情物語をフィクション構成したものでした。
コンテスト結果も2番で(この世界。2番じゃダメなんです)、10年以上も前の作品のことを伊予市の文化協会の先輩が覚えていてくださって、講演依頼をいただきました。

で。昔のノートを引っ張り出してきました。

ノート表紙

僕のドラマ資料は全部、このタイプの大学ノート。いかにもA型らしいワンパターンです(笑)
この頃は社内で、難しい上司の局長さんと人間関係が上手くいかず、番組制作に逃げていた頃でした。
加戸知事が誕生して間もなく、かれのラジオエッセイ番組を立ち上げた頃。

ある週の収録で「合わない上司と付き合う方法」をテーマにしたら、加戸さんが・・
「マイナス20%との人といる時を耐えたら、間違いいなく20%以上のプラスになって返ってきます。貯金をしていると思っていたらいいんです」と。

懐かしい資料ノートを眺めていて、ドラマ中身のことよりそんなことを思い出しました。
いまだに加戸さんを好きでいるのは、あの時、その一言で随分救われたからでした。
本当のドラマは自分なのですね。

ノートの中

(・・に、しても下手な字だ・・・笑)

カーリー・サイモンの「うつろな愛」で月曜日の朝が始まります。

※Carly Simon 「You’re So Vain」