男性アナウンサー世界は基本、体育系ですから、どこまでいっても”先輩・後輩”の上下関係が続きます。
が。
本質的な序列は「スポーツ中継」の巧拙で決まります。
野球中継で言えば「盗塁」の瞬間実況。
サッカー中継で言えばゴールの瞬間実況。
・・そして、熱量。
キャリアだけ長くても、後輩が「なんだあの人の放送は・・」と一度思ってしまったら、それでおしまいです。
反対に後輩でも「あいつ、やるなあ」と先輩に思わせたら、勝ちです。
僕もそうでしたが、そういう心服をしなければ(無視はしないまでも・・・笑)言うことをききません。
下剋上なのです。
そう、常に戦国時代。
そういう伝統と競争のある放送局で居続けることは、素敵なことだと思っています。
昨日行われた「愛媛駅伝」実況中継。
CATVとラジオのサイマル放送チャレンジ2年目です。
実況は藤田勇次郎アナ。
放送現場の隅で見学していました。
” 勇次郎、やるなあ・・・”
KさんはWAK(早稲田大学アナウンス研究会)の一年先輩。
大変、優秀な人で卒業時には大代理店の内定を蹴って、東京のラジオ局に進み、
ディレクターや営業職を勤めていらして、一昨年、定年退職された人。
先週、このラジオ局の社長さんを新年のご挨拶で伺いました。
東京キー局ラジオの人は、皆さんエネルギッシュで、話題も多くて、とにかく楽しいのです。
その会社の玄関でそのKさんが待っていらした。
彼は退職後、シニア採用で社にのこり、そのままいろんな仕事をしているらしい。
「田中さあ。ようこそ。今、この販売をやってんだ。評判なんだよ、食べてみてくれよ」
と松井家のカレーをお土産に用意してくれていていました。
カレーそのものよりも、そうして待っていてくださっていることが嬉しくで、懐かしくて、ちよっぴり、ほろ苦い気分になりました。
松井は高校時代から有名な大の阪神ファン。
だから、大リーグを終えたあと、もしかしたら阪神でユニフォームを着るんじゃないか?・・ と夢見ていた虎ファンも多かったのです(笑)。
Kさん。ありがとうございました。
阪神の優勝を祈って、今晩はこのカレーをいただきます。