講演が始まりました。塩野七生さんの最初の一言。
「私は物書きです。物書きはたった一人の為にいつも書いています。今日は沢山いらしているけど(会場は満員の400人)自分一人の為に私が話していると思ってください」
(はい!!声をだしそうな気になります。それってラジオの喋り手と同じ感覚です)
「子規だ漱石だと松山では言うんでしょうけど、私は秋山好古が好き。昨日、お墓に行きましたよ。好古の事なら書きたい。彼のいいところは、あれだけのキャリアがありながらさっと田舎に帰って北予中学の校長になったりしたでしょ。松山ってそんなにいい所なの?!だから来てみたかったの」
今回の講演会のギャランティーはいらない。
若い人の為に使って…と言われましたから愛媛県下の全高校に「ローマ人の物語」全巻を贈りました。4000冊を超えます…と主催のいよぎんホールディングス三好社長のご挨拶もありました。
なんか、全てにカッコいいなあ。
江刺アナの書いたラジオドラマを、主人公の母校済美高校の皆さんにご披露するイベント。
日本初の女性飛行家・兵頭精(ただし)の朗読ミュージカル「フライングガール」が始まりました。
冒頭、江刺アナが舞台に現れます。
「皆さん今日は!南海放送の三笘薫でーす」
しーん(爆)…案の定すべります。
スタッフ、キャストは「一人も居眠りさせない気合でやる!!」と。
「1ミリでも皆さんの夢に向かう気持ちに寄り添えますように」
と江刺アナが結びました。
(それで三笘だったのか?!)
いいぞ。いい挨拶だ。さ、本番。
本町会館(弊社一階)テルスターホールでは「ディスクマーケット」(中古レコード&CD販売)が今日から日曜日まで開かれています。
ドゥービー・ブラザーズ「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」が流れる会場は「ラジ鬱」世代でひしめいています。
なかにはルーペ持参の方も(笑)成程CDの裏側の曲目表示って字が小さいもんね。
「あなたしか見えない」(リタ・クーリッジ)のLPが1000円!!などなど。
たまらん!!です。
文藝春秋社の「2023年の論点」が発売になりました。
各界のプロフェッショナルが語る教養の固まりみたいな本です。
僕も72項目(190ページ)に「スマホ時代だからこそ、ラジオが面白い」というタイトルで寄稿しております。
※立ち読み厳禁(笑)で買いましょう。
実はこんなご縁をいただいたのは文藝春秋社にいる「ラジオマンの憂鬱」のヘビーリスナーであるM君のおかげです。
(ちなみに彼は高校の後輩で、ラジ鬱のアプリ投票にも毎週参加してくれています)
ありがとうございます。
てか、僕も書いた通りにラジオを光らせないと。
菅原文太が「仁義なき戦い」で言ったあのセリフ「吐いた唾は飲めんのでぇ」
…と言われないように。
松山の方は子規記念博物館の館長(2002〜2007)時代の印象が強いかもしれません。
彼は昭和40年前後は松山にいて「南海放送劇団」を率いていた脚本家、演出家、役者でもありました。
2006年の頃。あなたの志を継いでラジオドラマを創り続けています。
あなたの脚本が沢山残っていて(会社はいらんと言うので)僕が個人で保存しているんですが、そのウチの一本をリメイクさせてくれませんか…
そう子規記念博物館にお願いに行ったことがありました。
「いいね。好きにやりなよ」
製作費がないので、あの…
「今も昔もおんなじだな(笑)タダでいいから気にせずに作りな」
と、カッコいい江戸っ子弁で許可を頂きました。
天野さんの作品はどれもレベルが高くて説明ナレーションを省いてストレートに言葉をぶつけてくるそんなラジオドラマ。
リメイクしたその「県民性について」という作品を今夜21時から放送します。
ちょうど僕が「七人のゴースト」と同時進行でやりましたから、天野さんの作品に「ゴースト」で書いたラジオディレクターと編成局長のシーンを解説的に挿入しています。
(あれ?これどっかで…?と思われた方はそういう事です。ちなみに「我らの時代」というサブタイトルも僕がいらんことして付け加えました)
南海放送に天野祐吉という天才がいたのです。
今は編成をやっている柴田君が「ソローキン…」に次いで一緒にディレクターとしてやってくれた作品です。
10月20日が命日だった天野祐吉さん。
彼の作品を命日に一番近い日に編成したのは僕と柴田君の心からのオマージュです。
「よせよ」と天野祐吉さんは江戸っ子みたいに照れるでしょうが。
※放送日時:10月24日(月)21:00~22:00
『エフナンプレミアムアーカイブス70 』