『Kちゃんの決断。そして、鍋焼きうどん』

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By田中和彦

初めての全国ネットになったKちゃんのテレビ番組。
18歳の選挙権についての報道番組だ。

最終編集は東京のキー局で行なわれる。
キー局のプロデューサー、ディレクター、ナレーター。そしてKちゃん。付き添いにウチの報道部長…。

リメイクが完成したのは深夜23時。納入期限ギリギリ。
全員で最後に見直す。プロデューサーが最後に…
「いいんじゃないですか」。
スタッフが「そうですね」「お疲れ様でした」と続く。

が…。なにも言わずに俯いたままのKちゃん。
「あの…」とKちゃん。
「あの…。最後の締めのコメントが嫌なんです。なんか上から目線で…」

スタッフが凍る。
付き添いの報道部長は内心「空気読まんかい。みんな最終の電車もあるんやで。
プロがOK出しているし、納入期限1時間前やし…」と目を閉じる。

プロデューサーが微笑んで一言。
「そうですか。これはあなたの番組です。では、あと30分しかありませんが、やり直しましょう。コメントを考えてください」

ほっとする報道部長。

Kちゃん。僕はとても誇らしいよ。

ラジオディレクターを志望して入社してきた君が。
今は別の世界でこうしてもがいている君が。

今朝も鍋焼きうどんしか食べれない情けない体調の僕だけどさ。

鍋焼きうどん