夜が更けてもラジオ現場は動いています。
入れ替わり立ち替わりキャストがやってくるラジオドラマ収録が今日から、一気に行われます。

一週間で収録して、一週間で完パケ。
昔の日活ロマンポルノがそんな制作スケジュールだったそうです。
(例がよくないか・・・笑)
他番組で居残っていた古茂田圭ディレクターと小林美菜ちゃん。そしてCha-kaをパチリ。
(みんなスッピンなんだけど、逃げないところがラジオ的です・・・笑)

画面後ろの方には出番待ちの藤田勇次郎アナが真剣に下読みしています。ちなみに芸能リポーター役です。
彼への演出指示は、一言。「下品に・・・よろしく!!」
さて。
この会社は・・夢工場なのか? 蟹工船なのか?
ウォルト・ディズニーなのか? 小林多喜二なのか?
顔つきでご判断ください。
いよいよラジオドラマの収録が始まりました。
トップバッターは原告側弁護人役・山本清文くん。
最近は、他局のテレビで活躍中ですが、田中ドラマのレギュラーメンバーの一人です。
二枚目の正義の役は、彼をおいて右に出る者はいません。顔も声も…二枚目。

ちなみに、ふざけた関西弁の被告側弁護人は桝形浩人くん。
二人のコントラスト。舞台の上での演劇ような弁論合戦をお楽しみください。
赤シャツの子孫が漱石と「坊っちゃん」を名誉毀損で訴えるという法廷ドラマ。
果たしてこの赤シャツ訴訟。
どっちが勝つのか?!負けるのか?!
技術は「ソローキンの見た桜」「風の男 BUZAEMON」と、ずっと組んでるラッキーマン乗松D。
ディレクターは小倉D。
台本を書き上げた僕はもう気楽な傍観者です。
「赤シャツの逆襲 2 〜漱石はそれが我慢できない〜」
放送は5月29日(日)13時からです。12時からのシンポジウムを聞いとくともっと解りやすいと思います。
コンビニで飲料水を補給して、さあドラマ台本仕上げるぞと、会社の裏口から入ろうとしたら、
自転車に乗った男性から・・「田中社長。こんにちわ」、と。
映画監督の大森研一さんでした。 監督、何してるの?
「いよいよ7月2日に映画が封切りですから、知り合いのとこや、喫茶店にポスターを配っているんです」
宇和島伊達400年記念映画『海すずめ』のこと。
http://umisuzume.com/
すでに汗だくの監督。
自転車の後部席のダンボールみたいな箱にはたくさんのまるまったポスターが・・。
頑張ろうね! と声をかけあって別れました。
ちょっぴり勇気が・・。世間がみんな遊んでいるわけじゃないんだ。
監督だって自転車に乗って自分でポスターを配っているんだ。
僕だって、日和(ひよ)る訳にはいかない。
モノづくりの魂とはそういうもの。
ふと、大昔の深夜放送時代の歌が蘇りました。孤独を共有する若者の歌。
兼田みえこの『私もあなたと泣いていい?』
・・・知らないだろうなあ。
兼田みえこ『私もあなたと泣いていい?』1969年リリース
高校教師を定年退職した父親が、教育委員会とかの再就職の誘いを全部断って、自宅で菊作りを始めた。
最後は400鉢以上になって、売り物でもないのに工場みたいになっていた。
世話があるからと旅行にも行かず、「そんなので楽しい人生?!」と理解できなかったが、
どうやら人付き合いが苦手で、ひとりでいる時間が好きだったようだ。
もう17回忌法要も終わっている父親のことを、ふと。
僕は多分、そこだけ似ている。一人がいい。
・・・なのだけれど。
昨夜、夏井いつきさんの「一句一遊」の集いがあって
ラジオを通じた仲間たちが、遠く横浜・滋賀など県外からもたくさん集まった。

孤独を共有するといわれているラジオメディア。その息遣いを感じた。
元々のヘビーリスナーで、ラジオ制作出身の僕は、昔から一人がいいんだけど、
仲間がいるのもいいものだな、と。
” ひとりがいい。仲間がいるのも、いい。Fnam “
中塚眞喜子アナウンサーが今日を持って退社。
朝一番で退職辞令をお渡しいたしました。19年のキャリアでした。
家庭に入って息子と過ごす時間を多くしたいと・・。

ミス松山からウチに入ってきた頃のことを思い出しました。
南海放送の美人アナウンサーの歴史に残る人でした。
アナウンサーとサラリーマン。今日はそれぞれ二つの退職を意味します。
感慨深く一番思っているのは、ご本人だと思います。
彼女の年齢では知らないであろう(笑)ペドロ&カプリシャスの名曲をふと、思いました。
お疲れ様でした。ありがとうね。
ペドロ&カプリシャス 『別れの朝』 1971年10月リリース