先月だったか、久しぶりにデパートのファッションフロアーを徘徊した。

ちょっと遠目から、おっ!っと引き寄せられる私好みのニットがあった。
近づいて手にとって、鏡に向かってあてがってみて、値札を確認した。
「安いね、これ」と同行の後輩に言うと、
「値札が違います!それはネックレスの値段ですよ」
コーディネートされていたネックレスの値札の影にあった本来の値札は 一桁違っていた。 納得。

  でも問題は、値段じゃなかった。

ショーケースの上に広げられたファッション雑誌には、‘エビちゃん’がそのニットを着て微笑んでいた!
やばいだろ!
色違いとはいえ エビちゃんとエイちゃんが お揃いのニット着るのは・・・。
「そんなことないですよ!」 同行の後輩は言った。

  前々から彼女の発言には説得力がないと感じていた。
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今週の頭だったか、前髪がうっとうしくなって馴染みの美容室に行った。

私はヘアカタログを広げて 「こんな髪型」 と言うのも、提案されるのも苦手なので
「おまかせで。」と、ここが寿司屋なら 頼む勇気のない注文の仕方をした。
「前髪はぺったりするのが嫌なので、パーマをかけて下さい。」 とだけ付け加えた。
お姉さんは私のわがままに慣れているとはいえ、
「せっかく伸びた髪を短くするのはまだ惜しいから」と、長さにはあまり手を加えなかった。
「前髪は・・・」 と言いながら、ペラペラとヘアカタログを見始めたので
「見せないで!」 と言おうとしたがすでに遅く
「ちょっとボリュームを増やしてこんな感じで・・・」 と、広げたページで微笑んでいたのは、
やっぱり、エビちゃんだった。  

  ・・・ だからぁぁぁ

 エビちゃんニット + エビちゃん前髪 = やっぱりエイちゃん。