点検さん、2度目の点検指定日
その日もまた何時にいらっしゃるかわからないので
朝早くからスタンバイした
が、前週のことがあるので、イマイチ気が入ってない
ちまちました所の掃除などしながら、
時折 ぐだーっとしながら、来訪を待った
すると、お昼にはまだ早い午前中にチャイムが鳴った
「 はっ!いよいよ来たわ!」
高鳴る鼓動を抑えて玄関モニターを見ると、 女性だった。
「 ? 点検さん、女の人だったの?」
少し訝しく思ったが、この訪問を逃すと、また1週間が無駄になる
「 はーい 」
・・・ いわゆる勧誘さん 長い話に付き合うことになった
点検さーーーん! いつ来るの―――っ!? ほんとに来るの―――っ??
点検さんのメモには、指定日は書かれてあっても指定時間はかかれていない
都合が悪い時は連絡を、と書いてあっても
都合のいい時間をお知らせ下さい、とはない
でも、休み2日を無駄にするくらいなら、電話すればいいだろうと思う方もいらっしゃると思うが
根底には 「 積極的に部屋に招き入れたくない 」 という気持ちが働いている
そんなわけで、勧誘さんがお帰りになった後、またじっと待つ身となった
待った・・ 待った・・ 待ちながら嫌な予感がしてきた
「 今日も来ない気か?」
点検さんの勤務時間は 9時~5時かもしれないので、
もう少し待ってまだ来ないようなら、いよいよ会社に連絡してみよう、と決めた。
夕方4時を過ぎても点検さんの気配がしないので、メモに印刷されていた代表電話に電話した。
「 まだお伺いしていませんか?」
ええ。 まだお見えになってないのでご連絡しました。
それから20分程して点検さんはやってきた。男性だった。
2週間越しの愚痴のひとつもこぼしたいところだったが、
雨に濡れたぐずぐずの靴と靴下で申し訳なさそうに点検作業を行う姿に笑顔で慰労した。
ちなみに女性の勧誘さんは、ビニール傘のしずくを遠慮なく玄関の靴の上に降り注いだ・・。
点検を一度逃すと、面倒さが3倍くらいになった
次回の点検時こそ、あなたを逃しはしない