あと3分!間に合うか!?

移動採血車の受付は、午後5時まで。
私と ディレクター稲ちゃんは ラジオの収録で
ギリギリになってしまった。

「 まだ間に合いますかーっ?」
「 はい大丈夫です! お待ちしていまーす!」
数10メートル離れた先から叫ぶ私に
係の方が応えて下さった。

私は タイミングが合う限り 献血はする事にしている。
それは稲ちゃんも同様のようだった。
「 献血にご協力下さい 」 の社内メールに 「 うわ、今日か・・ 」
今日は ラジオの収録とあまりに時間が がっちゃんこ。
ゲストをお見送りしたタイミングで 稲ちゃんと顔を合わせ、
「 あと、3分。 行こか!」 ―― で、静かにダッシュ。

 ―― なのにっ!こんなに血気盛ん(?)なのにっ!

事前の検査で ヘモグロビン濃度が わずかに足りなかった 私!!
「 え゛っ!? まさかっ!? 」
今 役立てなくて、何のための ぽっちゃりかっっ!!
・・・ いや、ぽっちゃり自体は 関係ない。 いや、あるっちゃ ある。

うなだれる私を 献血スタッフの皆さんが温かく迎えて下さる中
皆で 稲ちゃんの ヘモグロビンの行方を バスガラス越しに見守る・・

「 あ、お願いできたようですね 」
場内は歓声に湧き・・ って ほどではないにしろ
時間ギリギリお待たせし、一人だけでもお役に立てたこと
ホッとした次第でございます。

私は移動採血車に横たわる稲ちゃんを残し、
ジュースばかりでなく、以前渡していなかったからと
献血記念の品まで頂いてその場を後にした。

ちなみに 今日のラジオ収録は ‘自律神経’に ついてだった。
「 例えば、注射の際には 交感神経が働いて・・ 」

 私の交感神経よ、ドキドキさせるだけさせて ごめんよ、今度お役に立とうね。