本町メディアパークへ行こうと電車に乗った。

電車が発車したかと思ったら、すぐ止まった。
運転士さんが駆けて来る女の子に気付いて、もう一度ドアを開けた。
女の子は息を切らしながら私の隣に座った。

しばらくすると、女の子が話しかけてきた。
「チカクニ ユウビンキョク アリマスカ?」
たどたどしくも流暢な日本語・・・と言うのは矛盾しているが、そんな感じだった。

「近くって、どこの近くですか?」
「ドコデモイイデス」
どこでもって言われても、電車に乗っちゃってるし。

「切手を買うんですか?」
「コレヲ オクリタイデス」
故郷にいる家族への小包だろうか。

郵便局ならどこでも、と言われても・・・  市内電車沿線地図が頭を駆け巡る。
それに、彼女が乗ってきた停留所の近くに郵便局があったのに。

「どこで降りるつもりで乗ったのですか?」
「ミヤタ」
宮田町か・・・確かあるな、停留所から少し歩いた所に。

メディアパークよりちょっと手前で降りてしまったけど
こんな日もいいと思った。