もうずいぶん前だが、
「 私と一卵性じゃないのか? 」
と思うような、気の合う人と会った
かと言って、顔は全然似ていないので
「 じゃあ、二卵性、ってことで 」
と冗談めかして言った
それぞれの人生を歩んで数十年
一緒にいるわけではないし環境も好みも変わるので
二卵性なんてのは若気の至りだったな・・と
単純な思考を懐かしく思うこともあった
それでもたまに会うと、なんだか妙に落ち着く
けれど、私とは全然違う生き方をしている
それは、かつて私が描いていたような生き方
―――― そうか
あながち双生児ってのは勘違いじゃなくて
パラレルワールドを見ているのかもしれない