小腹(コバラ)が空いた。 辺りを見渡してみると、チョコレートに目が止まった。

 ―― 禁断のチョコレート。

太るからとか、そういう理由での禁断ではない。
普通のチョコレートに見えるが、これは 「胡椒入りチョコレート」。
くれたくせに以前私が食べようとした時、「あ”ぁっ!・・・やめておいた方が・・」 と止められた。
それ以来 食べるに食べられず、捨てるに捨てられず、誰かを犠牲にすることも出来なかった。

しかーっし、今日の私はチャレンジャーだった。 「・・今なら、イケる。」 小腹が耳元でささやいた。
パク。
・・・ いけるじゃん!もろコショウだけど。 な〜んだ平気平気。・・水水。

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だからといって、一緒にもらった 「唐辛子入り・ホワイトチョコレート」 には まだ手が伸びない。