地方の主張②投票率の激減どうする?

ニュース解説

「市長を4年間務めて
農業に関する国の補助事業の
メニューの豊富さには驚いた」。

今年8月、無投票で再選を決めた
宇和島市の岡原文彰市長(51)が
市長になって痛感したといいます。

なぜ、農業は別格に
補助事業のメニューが豊富なのか?

「他の産業と歴史が違う。
農業には過去から積み重ねた事例が
桁外れに多い。
しかも農業は全国共通の産業だから
官僚は47都道府県全体をみている」
(岡原さん)。

その結果、どうなるか?

「ズラリと並んだメニューから
地域にとって有効な事業を
アンテナを高く、感度よく
見つけないといけない。
国への要望の大切さを知った」
(岡原さん)。

愛媛4区が「保守の美田」
(故・白石春樹県知事)となった
理由の1つです。

政権政党との結びつきが
地域にとって死活的に重要なのです。

◆水産に観光、地域の課題は多様化

一方、「養殖業は歴史が浅く、
農業に比べれば、まだまだ赤ちゃん」
(岡原さん)。

例えば生産量、額ともに
全国一を誇る真珠養殖は
・アコヤ貝の大量死
・コロナ危機による需要減
の二重苦に苦しみますが
「国にもっと光を当てて欲しい」
(岡原さん)というのが現状。

「西日本豪雨災害のように
農業は被害が目に見えやすいが
養殖は水の中のため
被害が目に見えにくい。
それも理由の一つ」(岡原さん)と
いいます。

◆課題山積なのに、投票率は”急降下”

この他、人口減少対策や移住促進、
観光振興など
地方の課題は多様化しています。

農業はもちろん、農業以外でも
地方自らの地域に根差した政策立案と
国との連携が重要になっています。

しかし悩ましいのは、
地域の問題解決への
住民意欲の表れともいえる
選挙の「投票率」が
大幅に下がっている点です。

今年8月の宇和島市議会議員選挙の
投票率は57.11%でした。

2005年、
合併直後の市議選の投票率は
83.16%もありました。

16年間で26ポイント以上
”急降下”しています。

投票率の低下は
・選挙制度(主に国会の役割)
・議員
・行政
・有権者
そして、もちろん私たち報道にも
それぞれの立場での
改革を求めています。

◆行き場を失った”立憲票”はどこへ

週末に投開票の迫った衆院選ですが
岡原さんは
「4区は、立候補を予定していた
立憲民主党の候補が
直前に立候補を取りやめたという
特殊な事情がある選挙区。
素直に考えれば、
反自民、非自民票が
今、浮いたかたちになっている。
この票がどこに向かうか、注目してる」
と分析しました。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(56) 1988年南海放送入社後、新居浜支局記者、県政担当記者を経て、報道部長。現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、資本論研究が趣味。

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