衆院選⑥3区~激戦!ローラー対決

オピニオン室

3区に立候補を予定しているのは
現職で立憲民主党の
白石洋一さん(58)と
新人で自民党の
井原巧さん(57)。

白石さんは、徹底した戸別訪問、
ローラー作戦で知られ
徹底して1人ひとりに直接、あたる
選挙戦術で
前回の衆院選では自民候補を
”粉砕”しました。

井原さんは自民の切り札的存在。
県議、四国中央市長、参議院議員という
経歴を持ち、実績十分。
参議院議員を2年前に辞し、浪人時代を経て
満を持しての挑戦です。

3区は、誰もが認める県内一の激戦区です。

◆白石さん”噂”のローラー作戦・・・圧巻!

「恥ずかしいとか、カッコ悪いとか
変な人と思われるとか
言っている場合じゃない。
体面なんか関係ないと決めた」(白石さん)。

西条市の打ち抜きの水汲み場で
ひっきりなしにやって来る人々に
まるで”蜘蛛の巣”を張ったように
「何かお困りはないですか?」と
名刺を渡しながら声掛けします。

誠実で生真面目な話しぶりに
多くの人が会話に応じます。

しかし、初対面でいきなりの声掛けに、
普通の人には耐え難い”沈黙の時間”も・・・

「うっ!この沈黙。辛いなぁ~」(私)。

その時!白石さんは
「こうした水汲み場、
他にもいくつかあるの
ご存じですか?」
「もっと車を停めやすい場所も
ありますよ」。

相当に場慣れしているようです。

◆コロナで加速した資産格差、
自民は「勝ち組」の集まり

「戦後の所得の積み重ねの資産の格差が
コロナで加速した。
非正規雇用など不安定な雇用形態が
企業の雇用の調整弁にされ、
耐えがたい環境の格差を生んでいる」。

「自民党は
政治家ブランドを世襲している。
勝ち組の集まりが自民」。

白石さんは「最後は、
どれだけ政治家になりたいか、
政治家として国民の役に立ちたいか、
想いの強い方が勝利する」と
勝負の行方を分析しました。

◆百戦錬磨の政治家が
相手の土俵で真っ向勝負!

同じ日、水汲み場のすぐ近くで
西条市選出の県議、市議らと
ローラー作戦に徹する
井原さんの姿がありました。

「ここの太鼓まんは美味いんよ。
いつも混んでいて
自分は食べれたことがないけど」。

井原さんは、しゃべり上手で有名。
テキパキと要点を伝え、
”沈黙の時間”とは無縁です。

高齢の有権者にはパンフレットを指差し、
「この人、知っとる?井原岸高。
僕のじぃさん。僕、孫。
宜しく頼んますよ~」と
明るい雰囲気づくりも得意です。
(注・井原岸高
中選挙区時代に8期衆議院議員を務めた)

「コロナで集会が出来ないから
与党の強みが生かせない。
相手が徹底して回ってるのは分かっている。
自分も1日2万歩、歩いている。
痩せんけど」(井原さん)。

◆地方を何とかしないと、日本は二等国に

「都市と地方の格差があまりにも酷い。
IT大手通販に
地方の現金と活力を吸い取られている。
このまま地方の活力が失われると
日本は二等国に落ちぶれる。
こんな時こそ国、県、市の結束が重要」。

井原さんは
参議院から衆議院への鞍替えで
2年間の浪人生活を送りましたが、
「自分を支えてくれる人の
大切さが分かった」と
良い経験にしているようです。

”無職”時代を経て、他党関係者からも
「街頭演説ひとつとっても迫力が増した」
との評価があります。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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