DVと児童虐待について考える

オピニオン室

女性のための夜間電話相談や、DV被害者のサポートなど、女性たちへの支援を行っている民間の団体、愛媛県女性保護対策協議会が、11月28日(土)に講演会を開きます。

テーマは『小説「展望塔のラプンツェル」から子ども・女性への支援を考える』
日時:11月28日(土)13:00~15:00
場所:コムズ 5階

11月は児童虐待防止啓発月間で、特に11月12日~25日は「女性に対する暴力をなくす運動」期間です。
どんよりとした記憶がぬぐえない、東京目黒区の結愛ちゃん事件、千葉県野田市の心愛ちゃん事件。これ以上悲惨な事件が起こってほしくないと心から願いながらも、次々と新たな事件が発覚しています。

1959年の売春防止法施行とともに全国でいちはやく発足した、女性のための支援団体、愛媛県女性保護対策協議会。石丸世志副会長は、
「どちらの事件も母親が父親からDVを受けていて、DVと児童虐待の関連が改めて注目されています」と語ります。

政府も児童虐待防止のシンボルマーク「オレンジリボン」と、DV根絶運動のシンボル「パープルリボン」を並べて「オレンジ・パープルWリボン」として、ダブルで防止する大切さを啓発しています。

今回の講演会の講師は、児童虐待がテーマとなった「展望塔のラプンツェル」著者の宇佐美まことさんと、女性や子ども等社会的弱者の支援を行っている弁護士の射場和子さんです。

暴力や貧困のなかで、居場所も逃げ場もない子どもたちに焦点をあてた「展望塔のラプンツェル」は、「本の雑誌が選ぶ2019年度の本第1位」に選ばれるなど、多くの反響がありました。

副会長の石丸さんは、
「宇佐美さんはこれまでの作品すべてで、子どもや女性といった社会的弱者への温かい眼差しを書かれています。何も特別なことを求めるわけではなく“あなたのことを見ているんですよ”ということが伝わればその子は救われるということです。そんな気持ちを私たち周りの人間が持てるようになればと思ってます」と語ります。

児童虐待事件があとを絶たない中、この講演会は関心が高く、コロナ対策で定員を絞っていることもあり、残り人数が少なくなっています。
事前予約となります。
愛媛県女性保護対策協議会 089-922-2360(森山) 070-4297-4210(石丸)まで
お申し込みください。

愛媛県女性保護対策協議会 石丸世志さんへのインタビューは11月11日(水)の「ニュースな時間」内、午後6時30分頃から。 ※ラジコなら放送後1週間いつでもお聞きいただけます。

記者プロフィール
この記事を書いた人
永野彰子

入社32年目、下り坂をゆっくり楽しんで歩いています。
ラジオ「ニュースな時間」で出会った人たちの、こころに残ることばを中心にお伝えできればと思います。

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