養殖マダイの実力を食す~天然と差は?

オピニオン室

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◆進化する養殖マダイの味覚

味覚の感じ方は人それぞれですし、シチュエーションや体調などによっても感じ方は異なります。もちろん、好みもあります。

よくマダイは、鮮度の高いコリコリ感を好む人もいれば、寝かせた熟成にうま味を感じる人の2通りの好みに分かれるといわれます。

間違いなくいえるのは、養殖マダイの味覚が、養殖方法の進歩や餌の工夫、〆方や保存方法の技術進歩などによって進化しているという事実です。

味覚の進化には、年間を通した味や品質の安定も含みます。

◆天然マダイとの比較

天然マダイも秋から冬場にかけて、特に美味しくなると私は感じます。(これからが美味しくなる時期)

ただ、天然マダイは天然ゆえに、時期や産地で随分と味が左右されます。もちろん、それが個性であり、その地域性や物語性を楽しむことも天然マダイを楽しむ醍醐味です。

天然には天然の、養殖には養殖の美味しさがあるということでしょうか。

ちなみに、趣味として釣った天然マダイには、味覚にその苦労も加味されますから、同列に比較できないことになりますが・・・

◆全国有数のブランド真鯛として進化を遂げた、愛南養殖マダイの実力

今回、水揚げされたばかりの愛南町の養殖マダイを、プロの料理人に料理してもらい、最高の状態と技で食べてみました。

いい状態のタイの見分け方や、料理のポイント、刺身以外の食べ方などを参考にしていただければと思います。

そして、もし興味が湧けば、コロナで需要が落ち込み、厳しい状態が続く地元・愛媛の養殖マダイの美味しさを体験していただければと思います。

もし、「養殖マダイなんて、どこの産地でも同じでしょ!」という方がいたら、この動画解説が、その考えについて、ちょっと、立ち止まって考えてみるきっかけになれば、嬉しいです。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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