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eスポーツを使って、コロナ危機で需要の”蒸発”に直面する『愛南マダイを応援したい』。
恐らく全国初の、この奇想天外な計画に松山大学生が挑戦しようとしています。
10月24日(土)、オンラインeスポーツ大会「コロナ撃鯛カップ」を開催、そこに向けて、『愛南マダイ応援隊』(プロジェクト名)の6人のメンバーが、YouTube、Instagram、Twitter、Tik Tokの4つのメディアを使って、養殖マダイに関する様々なコンテンツを発信し、大会を盛り上げます。
◆松山大学と愛南町が連携
松山大学の学生6人が、コロナ危機で首都圏を中心に消費が激減し、生け簀で滞留する愛南養殖マダイの消費拡大に協力したいと、プロジェクトを立ち上げて1か月あまり。
様々なアイデアを出し合って、方法や期待される効果などを検討しました。
こうした熱意が愛南町水産課に伝わり、今月4日に開かれたプロジェクトの第3回ミーティングに長田岩喜課長(写真下・左)ら3人が参加、意見交換し、今後の活動へのバックアップを提案して、連携して消費拡大”作戦”に取り組むことになりました。
ミーティングの中で、プロジェクトのアドバイザー役を務める松山大学経営学部の檀裕也学部長が「eスポーツのオンライン大会を開いて、ネット上に全国の若い層を呼び込み、愛南町の養殖業の実情を知ってもらったり、オンラインショップに誘導して、実際に買ってもらうのはどうか」というアイデアを提案。
愛南町も賛同して、開催を目指すことになりました。
愛媛県eスポーツ連合から具体案の説明があり、その内容をもとに、積極的な議論が交わされました。
◆コロナ禍でもeスポーツなら”集まらない””世界的な”大会開催が可能
『コロナ撃鯛カップ』の具体案です。
1.オンラインeスポーツ大会のゲームタイトルはモバイル(スマホ)ゲームの「荒野行動」 (100人のプレイヤーが無人島に降り立ち、最後の1人になるまで戦い続けるバトルロワイヤルゲーム。3試合を予定、単純計算で300人参加)
2.ネット生配信 (学生らが制作した動画を挿入し、マダイ消費を喚起。愛南漁協の公式オンラインショップに誘導。実況は人気ストリーマーを起用し、目標視聴数は2万回。配信は愛南町YouTubeチャンネルを予定)
3.上位入賞者には愛南マダイをプレゼント! (eスポーツの賞品がマダイというのは世界初・・・多分)
4.大会後、檀教授が専門分野のデータサイエンスに基づく解析で、効果を測定 (今後の販路拡大や売り上げ増に活用)
6人の大学生メンバーがYouTube、Instagram、Twitter、Tik Tokの4つのメディアで、新たなマダイ料理の提案、養殖業の現状や課題の研究、養殖マダイを育む愛南町の歴史や自然の魅力を伝える動画を制作、継続的に発信します。
◆南海放送も報道や動画制作サポートで協力
南海放送も報道や動画制作のサポートで協力する方針で現在、「松山大学」「愛南町」「南海放送」の3つの機関(産官学)がタッグを組んで”eスポーツを活用した地域の問題解決”という、新たな取り組みに挑戦すべく、『3者協定』の締結へ向けて調整中です。
コロナ禍という歴史的危機に、eスポーツというビジネスとしてはまだ未知数の”武器”がどの程度、役立つのか?そもそも実施できるのか?まだまだ課題は山積みです。
6人の大学生メンバーの若い感性と行動力を核に、「行政」「大学」「報道」が”クラスター”を形成し、コロナに立ち向かう今回の取り組み。
南海放送報道局は当事者として一部、関わりつつ(取材で培った知識や人脈、映像の提供など)、客観的報道も行います。
こうした立場での報道は私たちにとっても初めてで、報道倫理面での検証も行いつつ、公正中立な立場で、地域の問題解決に役立ちたいと思っています。
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来週火曜日(18日)発信予定の解説記事は、お盆休みのためお休みさせて頂きます。