GWは観光で復興支援

オピニオン室

瀬戸内海の真ん中、愛媛からもとても近い山口県の周防大島町。

三津浜港と山口県の柳井港を結ぶ防予フェリーの航路に、周防大島の南端、伊保田港に寄港する便があります。鄙びた港ですが、島の北端にある大島大橋(柳井市との架橋)まで、絶景の海岸線に沿って縦断するルートがとても魅力的です。
ここで見つけた絶景カフェ。Re:seto(リセト)。

伊保田港で下船して、透明度の高い海に感動しながらドライブします。集落は点在していても、多くが廃屋なのか、ほとんど人影を見かけることはありません。が、ちょっと山側に車を走らせると、瀬戸内の景色を楽しめるおしゃれなカフェが点在しています。

桜が咲く前に訪れたこのカフェ、片添ヶ浜が目の前に広がるテラス席が特に人気だそう。まだジャケットが必要な寒さなのに、外での食事が気持ちいいのは、このこたつ!

夏は海風、冬は頭寒足熱で、この絶景を楽しんでもらおうというアイデアは素敵です。

周防大島は、去年、全国的に注目されました。スーパーボランティアの尾畠さんが、行方不明になった男の子を助けて一躍有名になったのがこの島。
しかし秋には、島に架かる大島大橋に大型船が衝突して橋が損傷。敷設していた送水管が切断され、1か月以上の断水生活を余儀なくされました。秋の観光シーズンにもかかわらず、通行止めになるなどして観光産業にも打撃が。断水が解消したのは12月だったのですが、役場によると、その間、島民の生活用水は給水車で賄いましたが、観光ミカン園や、飲食店、宿泊施設などは休業をせざるを得なかったそうです。
今では生活は戻り、観光協会が愛媛や広島に出向いて観光PRをしたこともあって、島に訪れる人も増えてきたそうです。

温暖な気候と、明治時代に大勢の島民がハワイに移住したことから、瀬戸内のハワイとも称される周防大島。6月には、クールビズならぬアロハビズで、役場や観光施設、タクシーの運転手さんまでアロハシャツに変身するそうです。

松山から船で1時間少々で辿りつける瀬戸内の楽園、もうひとつの復興支援として、愛媛からも、観光に行ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに私は近年、山口や広島に車で出掛ける際は、このルートで周防大島にちょっと寄り道。絶景カフェ探しを楽しんでいます。

Re:seto(リセト)  山口県周防大島町片添1118-1 0820-78-0808 11:00~ 火曜日休み

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永野彰子

入社32年目、下り坂をゆっくり楽しんで歩いています。
ラジオ「ニュースな時間」で出会った人たちの、こころに残ることばを中心にお伝えできればと思います。

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