3月8日に南海放送で開催されたeスポーツ大会『スティーロ杯ゼロ』は、愛媛はもちろん、全国的にみても”挑戦的”なeスポーツ大会だったと思います。より多くの方に楽しんでもらおうと現在、テレビ番組を制作中です。
番組タイトルは『eスポーツを”感動しながら”学ぶテレビ』に決まりました。
放送は3月30日(月) 午前10時25分~の30分番組。ナレーションは竹内愛希アナウンサー。「eスポーツって近ごろよく聞くけど、どんなものかよく分からない」「eスポーツは一体、何の役立つのか?」という素朴な疑問に答える内容にすべく、現在、編集中です。
番組のポイント、見どころを一足早くお伝えします。
◆新型コロナウイルス問題で緊張が高まる中、なぜ実施したか(出来たか)?
大会の開催日程は去年、秋にすでに決定していましたが、大会当日(8日)の数日前に、学校の休校措置が決まるなど、新型コロナウイルス問題で、直前になって開催が危ぶまれる状況になりました。
感染リスクはもちろん、ゼロではありません。しかし、eスポーツにはオンライン参加という、”会場に集まる必要がない”という大きな特徴があります。
主催者(愛媛県eスポーツ連合・田中和彦理事長)はリスクと、リスクを回避する方法とその効果を最後まで慎重に検討し、実施に踏み切りました。
実は、参加者の1人が大会の数日前に発熱するという、ご本人にとっても辛い状況になりましたが、医師の診断を受けた上で、自宅からのオンライン参加という選択をお願いしました。
小中学生チームはメンバー5人全員に、オンライン参加への変更をお願いしました。
この結果、出場チーム5チーム(1チーム5人)、合わせて25人の選手のうち、半数近い11人が”会場に集まらずに”大会に参加しました。
番組では、みなさんがこれまでイメージしてきたスポーツとeスポーツの”違い”と、eスポーツの”可能性”を理解していただけると思います。
なお結果論ですが大会後、体調などを崩されたという連絡・報告はありません。
◆eスポーツが地域活性化にどのように役立つか?
大会の大きな特徴の1つに、「eスポーツが地方活性化に役立つ可能性を検証する」という明確な目的があった点も挙げられます。そのため、出場チームを一般公募せず、主催者がある程度、意図的に結成と出場を促したチームがあります。
八幡浜市の『黒い商店街チーム』は、出場の打診に”商店街の活性化に役立つかもしれない”という気持ちから、応えてくれました。
『黒い商店街チーム』は日ごろ、ゲームをしたことがないという商店主で構成されました。しかし、プロゲーマーのコーチを付けるなどして練習したところ、あわや優勝・・・というレベルにまで腕前を上げました。
また、今治市の『鈍川温泉チーム』は、出場を決めてからの練習期間中に、県内で初めての取り組みとなる『eスポーツ温泉合宿』の宿泊商品(9,000円・一泊二食付き)を売り出したところ、大阪や徳島、長崎などから21人もの若者が温泉にやってきました。
具体的にeスポーツを地域活性化に役立てる取り組みと言え、このあたりも見どころです。
◆県内初の障がい者チーム結成と出場、圧倒的な強さを見せたのは?
大会の最大の見せ場の1つは、障がい者チームの活躍です。
『マルクスコラ サイクロンズ』は、マルクスコラの放課後等デイサービスに通う、主に発達障がいの子どもたちで結成された、県内で初めての障がい者eスポーツチームです。
キャプテン誕生のシーンや、ゲームでのプレイシーン、さらに、公式戦初勝利の瞬間は、きっと見る人の心を打つと思います。
さらに圧巻は、特別試合として実現した愛媛県優勝チームと、重度の障がいを持つ障がい者チームとの闘いです。
ここからは是非、番組をご覧下さい。
きっと、「eスポーツって、スポーツなんだ」と感じていただけると思います。