「eスポーツ国体」選手健闘も予選で”価値ある涙”

ニュース解説

先週末(5、6日)、茨城県つくば市で、いばらぎ国体文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」が開かれました。

会場となったつくば国際会議場には、「グランツーリスモsport」「ウイニングイレブン2019」「ぷよぷよeスポーツ」の3競技の各地方予選を勝ち抜いた都道府県代表選手、合わせて600人が参加しました。

3競技の愛媛県選手団13人は、先頭の小松高校サッカー部(ウイニングイレブン少年の部)がみきゃんを持って登場。予選リーグで和歌山代表と同組になったことから”みかん対決”が注目を集めました。

試合の様子をダイジェストでお伝えします。

◆ウイイレ”みかん対決”の結果は?

eスポーツとはエレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターゲームやテレビゲームで行われる対戦型ゲーム競技です。

サッカーゲームの「ウイニングイレブン」少年の部には、県予選を勝ち抜いた小松高校サッカー部が出場。会場には小松高校サッカー部OBで、茨城県在住の日野明博さん(57・左から3人目)も応援に駆けつけました。

まず、予選リーグ(基本は各組1位通過)を突破しなければなりません。試合前に取材していると、ある気になる事実が・・・

1試合目の福岡代表チームは福翔高校サッカー部。「リアルサッカーは福岡の公立高校では一番強いと思う」(福岡代表選手)。しかし、「バーチャルサッカーは正直、あまり練習していない」(同じ選手)ということで実力が気になります。

試合は終始、小松高校が押し気味に進め、前半を1-0で折り返します。しかし後半に1点取られ、結局1-1の引き分け。野々下豪キャプテンは「緊張した。勝てたと思ったけど・・・」と残念そう。

さぁ、2試合目と意気込みましたが、岡山県代表もなんと!玉野光南高校サッカー部という公立では指折りの強豪校。

さらに!試合中に皇族、承子女王殿下の御成りがあり(写真の右上部分。皇族の写真は代表取材のみ。私の取材目的はあくまで小松高校なので・・・こういう写真に)、eスポーツにとっても歴史的な一日となりました。

この”歴史的な”試合で小松高校は0-1で折り返し、後半、なんとか追いついたものの試合終了間際、1点決められ、1-2で惜敗。

う~ん、厳しい。いい試合をするんだけれど、今一歩、及ばず・・・という印象です。

しかし、小松高校は全国一を目指して、リアルサッカー並みの毎日2時間の練習をこなしてきたといいます。

いよいよ、予選最終戦”みかん対決”に臨みます。高い注目度にふさわしく、場所も”メインスタジアム”(一番目立つ場所)に。

和歌山代表はこれまでのチームと異なり、学校を超えてウイイレ好きが集まったチームで、女性がいるのも特徴です。

相変わらず、小松高校が押し気味に試合を進めます。しかし、チャンスを生かせず0-0で折り返し。ところが、後半早々、ゴールを決め1-0とし、このまま国体初勝利か・・・と思いきや、痛恨のゴールキーパーによるオウンゴール。結局、1-1で引き分けました。

試合後、解説者が「いや~、小松高校、見事な2点だったんですがね~。方向がちょっと・・・」とトンチンカン?な解説してました。

こうして、愛媛県にとって歴史的なeスポーツ大会のサッカーゲーム少年の部は、惜しいところで勝利を得られず、幕を閉じました。

◆次は、まず1勝、さらに予選突破を!

書き進めるうちに、思わず力が入ってしまい、字数を小松高校に大幅に割いてしまいました。

次回、改めてウイイレ・オープンの部も含め、他の競技についても報告したいと思います。

愛媛代表選手ではありませんが、愛媛県出身で愛媛大学OBのプロゲーマーが、準優勝を飾っています。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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