「問題提起するだけでたたく世の中。でも問題提起をしていかなければいけないと思う」ー。
3月9日に、松山市のサイボウズオフィスで開かれた、作家でブロガーのはあちゅうさんと、夫のAV男優しみけんさんのトークショーに行ってきました。
はあちゅうさんは、4年前に上梓した「半径5メートルの野望」(講談社)で、
“自分の手で掴まない幸せに価値はない”
“叶える気持ちのない人は、人の夢にケチをつけてばかり”
“目標は、達成した瞬間から過去の栄光”などなど、普段ぼんやりとは感じながらも、タブーにしがちな本質をずばりと指摘していて、その潔さにとても魅力を感じていました。
あいまいではなく、インパクトのある表現をするので、ときどきネットの中で〝炎上“状態になります。「me Too」「事実婚」「夫の職業」、最近では「アンチへの警告」などについて。ネットの中は匿名で言いたい放題、ひどい言葉を投げつけます。そんなネガティブなコメントに対してどのように心を立て直すのか、はあちゅうさんに問いました。
「立て直せないですよ」―。
でも、心の応急処置をする方法をいくつか持っていて、たとえば元気な人の近くにいく(夫・しみけんさん)、書き出してみる、などしていると答えてくれました。
ネガティブなコメントにまったく動じない強靭(鈍感?)なハートではなく、私たちと同じように傷つくしどんよりとした気持ちになってしまう・・・
それでも、発言し続けるのは、「誰かが声をあげないと」という強い使命感でしょう。
「おかしいんじゃない?」と問題提起しただけでも、問題提起することにさえバッシングするいまの世の中。叩かれるのはわかっていても、敢えて発言する、傷ついても傷ついてないふりをして踏ん張る、そんな風に向かって立つような姿が、愛おしくもかっこよく感じてしまうのです。 (そのあと、しみけんさんが〝ジムに行け“と言ったのが楽しかったです)
今回の観客は、カップルやファミリーでの参加も多く、新刊の「旦那観察日記」は、はあちゅうさんとしみけんさんの日常をイラストにしたブログが書籍化されたもので、2人のほっこりした空気感を味わいたかった方も多かったように思いました。
新刊発売記念のトークショーが開催されたのは、東京・大阪と愛媛の3か所のみ。お客さんは、関東・関西、九州など、全国から来ていたようでした。地上波や文字媒体でも、集客のPRは一切目にすることのなかったカリスマブロガーのトークショー、なぜこれだけの人がわざわざ愛媛まで集まっているのか、ネットの影響力を感じたひとときでした。
おみやげは、イベントの個人スポンサー、今治のパン屋さん「アーリーバード」オリジナルのフレンチトーストでした。
私の下手くそな写真より、こちらのほうがよくわかります。 #ちゅうしみ愛媛