おいしいものがつなぐ力

オピニオン室

「10円安いとか、100円安いとか、それで選ぶより、誰が作ってるかが分かるものを買いなさい」―。

えひめ情熱人(南海放送テレビ火曜午後9時45分~放送)で紹介された、この笑顔に逢いたくて、四国中央市に向かいました。

FBの地図をもとに、何とかたどり着いた畑の中の一軒家。
この一角に、四国の選び抜かれたおいしいものが並ぶ、まなべ商店があります。

店主は真鍋久美さん。食べることが好きで、おいしいものを食べるだけでなく生産者にも直接会いに行き、ブログなどで発信しているうちに、店を開くまでになりました。

真鍋さんがセレクトした商品や店のコンセプトのファンは、いまや全国に広がり、各地からお客さんが訪れる人気店です。

里芋畑からやわらかい風が通り抜ける店内には、真鍋久美セレクトの四国の産品200アイテムが並びます。

真鍋さんは、まず、食べておいしいと感じたら、違ったシチュエーションで2度3度食べてみるといいます。それでもおいしいと感じると、今度は生産者に会いに行きたくなり、どんな思いで作っているか、日々どんな思いで暮らしているかなどを聞いて共感すると、直接顔を見て仕入れさせてもらうという、実に丁寧に商品を選んでいます。

「チラシを見て、10円高い安いで選ぶより、誰が作ってるかが分かるものを買いなさい」-。真鍋さんが幼いころ、銀行員だった父・守男さんから教えられた言葉です。

自分の知っている人が作ったおいしいものをいただく。生産者も、自分の作ったものを食べてくれる人の笑顔を想像して、またおいしいものを作ろうと思う。
地のものを食べることは、そこに暮らす人たちに、幸せな気持ちを運んでくれるということ。
真鍋さんがこの仕事にたどり着いたのは、7月に亡くなった守男さんの言葉が、自分の軸になっていたからかもしれない、と語ります。

  ≪愛媛産のしいたけ佃煮を、たきたてご飯にのせて・・・≫

  ≪入荷するとすぐに売れてしまう徳島県神山町「かまパン」の食パンは、油なしのフライパンで焼くのがおすすめだそう。かりっ、もっちり。≫

真鍋さんはひとつひとつの商品について、生産者のこだわりや思いを「いくらでも語れますよ!」といいます。
いつもショートカットばかりしている私の食生活、真鍋さんが慈しむ四国の産品をいただいてみると、体が喜んでいるような気がしました。

四国中央市の「まなべ商店」の眞鍋久美さんへのインタビューは、きょう(9月11日)の『ニュースな時間』で放送します。※午後6時30分頃~

まなべ商店のFBはこちら。

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この記事を書いた人
永野彰子

入社32年目、下り坂をゆっくり楽しんで歩いています。
ラジオ「ニュースな時間」で出会った人たちの、こころに残ることばを中心にお伝えできればと思います。

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