暮らしのあらゆる面で物価高騰が続く中、
四国電力は今月、
電気料金の値上げに踏み切りました。
※詳しくはコチラ!
規制料金の値上げは10年ぶり
四国電力が値上げしたのは、
契約全体のおよそ6割を占め、
多くの家庭が関係する規制料金です。
(規制料金の値上げは
経済産業大臣の認可が必要)
平均値上げ率は28.74%で、
規制料金では、
東日本大震災後に伊方原発が停止し、
四国電力の経営状況が悪化した
2013年以来の値上げとなりました。
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ここでは、規制料金のうち、
電気使用量が平均的な家庭があてはまる
従量電灯Aなど家庭向けの
一般的な契約プランを見てみます。
平均家庭で2155円の値上げ
従量電灯Aの電気料金は、
5月までは7382円でしたが、
6月以降は2155円の
値上げとなりました。(29.2%増)
計算すると、
7382円+2155円=9537円ですが、
今年2月の検針分から
国のエネルギー対策費が
月額1820円補助されているため、
実際に支払う電気料金は
9537円―1820円=7717円です。
このエネルギー対策費、
今年9月検針分までは1820円が、
次の10月検針分は
その半額が補助されますが、
それ以降の取り扱いは決まっていません。
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電気料金値上げの理由も、燃料価格高騰
四国電力によりますと、
今回の電気料金の値上げは、
火力発電に必要な石油、ガス、石炭の
燃料価格が高騰したことを
主な理由に挙げています。
燃料価格の高騰は、四国電力の
今年3月期の連結決算にも影響を与え、
営業費用は前年度に比べ1900億円増え、
8454億円となっています。(29・0%増)
純損益は228億円の赤字となり、
損失幅は、前年度の62億円よりも
166億円拡大しました。
電気料金の値上げで一転、黒字化へ
電気料金の値上げで、四国電力では、
2024年3月期の業績(連結)について、
純損益は285億円の黒字を予想。
まさに、経営にとっては
欠かせない値上げだったことが
データの上からも読み取れます。
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伊方原発3号機再稼働
安全・安定的な電力供給を
先月24日、定期検査の
最終段階にある伊方原発3号機では、
中央制御室で
核分裂反応を抑える制御棒を
引き抜く操作を行い、
91日ぶりに原子炉が起動しました。
原子力発電所に対しては、
夏場に高まる電力需要に備え、
暮らしに欠かせない
ライフラインとしての役割を期待する声や、
脱炭素社会にとって大切だという
意見なども聞かれます。
四国電力には、
電気料金の値上げによって得られる
経営体質の強化・改善をベースに、
安全を最優先に原発を扱う姿勢が
今後も求められることになります。