県総体FINAL

オピニオン室

愛媛の高校総体サッカー男子決勝が
6月10日ニンジニアスタジアムで行われ
帝京第五が1-0(延長)で済美を下し初優勝となりました。

今大会から解禁となった声出し応援。
両校からの大応援団が試合前から声を張り上げムードは最高潮でした。

主導権を握った帝京第五には強力な飛び道具がありました。
6番串田選手のロングスロー。これが何度も決定機に繋がってました。

これで帝京第五は県大会を勝ち上がってきました。
県大会3試合で11得点7失点。
やられるけどそれ以上にやり返す“ノーガード戦法”かと尋ねると
「いやあ、いつも1-0で勝つのを目指してるんですよ~」と
苦笑いだった帝京第五・植田洋平監督。
決勝後、「ようやく理想のスコアで勝つことが出来ました」と
ほっとした表情でした。

これで昨年の選手権初出場と併せて2大会連続で初めての全国切符ゲット。
歴史を変えました。これから愛媛は帝京第五の時代がやってくるのでしょうか。
「(総体と選手権)3大会連続で優勝するチームが最近の愛媛にはいなかったので
それを狙いたい。もちろん、インターハイで一つでも多く勝ちたいです」

一方、敗れた済美は今年度監督に就任したばかりの元Jリーガー・渡邊一仁監督。
「(攻撃的なイメージのある)うちらしくないかもしれないですが、
守備で頑張ることは見せられたかなと」
決勝まで3試合無失点の堅守がストロングポイントだった済美。
この日も前後半70分では失点していませんでした。
終始、押され気味でしたが、サイドバックのキャプテン山口選手を中心に
2年生センターバックコンビ岡田選手と清水選手が我慢強く守っていました。

決勝点は延長前半3分でした。
キーパーからのロングキックを競り合った結果のこぼれ球を
「思い切りぶち込みました!」と帝京第五の11番森下選手。
これで均衡が破れました。

終了間際、済美・宮内選手の決定的なシュートを
横っ飛びの左手1本でクリアした帝京第五のキーパー飯島選手の
スーパーセーブなど見どころもたくさんありました。

スペクタクルな試合ではなかったかもしれませんが、
気持ちが伝わるナイスゲームでした。

それは両校を盛り上げ続けた大応援団の大声援の
お陰でもあったのは間違いありません。

初めての壁を突破した帝京第五も素晴らしいし、
耐え続けていた済美も堂々の準優勝です。

帝京第五 植田洋平監督インタビュー
「長い道のりだったが選手が全力を尽くしてやってくれた。
勝ち切れたのは間違いなく選手権に出場して選手が自信をつけていたから。
(選手権を経験した)選手も5、6人いた。
勝ち方を覚えるのは大事、それが今日出た」

帝京第五⑪FW 森下勇璃(3年)インタビュー
「(決勝ゴールは)ぶち込むしかないと思っていたので思いっきり蹴りました」
「(愛媛代表として)恥ずかしいプレーはできないので
全力で全国の強豪を倒していきたい」

尚、インターハイのサッカー競技は7月25日から8月4日まで北海道で開催。
組み合わせ抽選会は7/1です。
男子代表は帝京第五、女子は宇和島南。
他、愛媛代表チームの健闘を祈りましょう!

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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