20時当確に驚いた!大学生のホンネ

オピニオン室

「ほぼ8時と同時にだった」
「分からないです」

20日投票の愛媛県知事選挙で
投票締め切り後、間髪入れずに
中村時広さんに”当確”が出たのを受け、
YouTube生配信
『知事選2022
YOUNG GOH! GOH!』に
ゲスト生出演していた
松山大学の保田音萌さん(3回生)が
驚いた様子で漏らした感想です。

選挙によっては
当たり前となった
投票締め切りとほぼ同時、
午後8時の”当選確実”を
大学生は
「なぜ?」と疑問に感じたのです。

その時の状況は
南海放送公式YouTubeチャンネルで
ご覧いただけます。
▼コチラ!

私が理由を解説していますが
あとで見返すと
結構、苦しい”言い訳”になっています。

三谷解説委員長>
過去の得票実績からほぼ推定できる
(・・・みたいな内容)

保田さん>
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、・・・」

三谷解説委員長>
現場記者の取材に基づく票読みも
加味する(・・・みたいな内容)

保田さん>
「はぁ~~~」

三谷解説委員長>
無所属VS共産党という構図による
得票への影響(・・・みたいな内容)

保田さん>
「うぉ~」

納得してもらったのか、
そうでないのか?

ただ、保田さんと
足立晴翔さん(松山大・1回生)という
ITネイティブの番組出演のお陰で
これまでの選挙番組にはなかった
常識に対する”疑問”が生まれ、
常識を”破壊”(実質、私の常識だが)する
意義ある議論が起きたのは事実です。

私以外の3人
保田さん、足立さん
そして、番組で長くコンビを組む
杉作J太郎さんからも
”8時当確”には
否定的な意見が出されました。

箇条書き的に羅列すると・・・。

「(これだと)
行っても行かなくても同じ」
「一人ひとりの行動が無価値(に)」
「投票した人もだし
落選した人も嫌じゃないですか?」
「立候補者が減る」
「一票が軽く感じられる」など・・・。

*******

今回の知事選の投票率は
過去最低の33.95%、

投票日の数日前、ある政党関係者から
投票率について
「どうせ勝つんでしょという
雰囲気がある。
今、懸命に投票率アップに
取り組んでいる」と聞きました。

私は”電話作戦で
投票率アップに力を入れているな”と
感じましたが、
あまり効果があったとは
いえないようです。

従来型の発想や、
やり方ではない方法、
つまり私も含めて
プロ的な発想からは生まれないような
投票への動機づけが今、
求められています。

一つのヒントが
番組内で出た言葉、
『一人ひとりの投票を大切にする』。
『一票に価値があると感じてもらう』
方法ではないでしょうか。

それにはやはり
当たり前ではありますが
王道中の王道、
『政策について議論し、
有権者の判断の参考にしてもらい、
そして、有権者は
自らの投票行動の結果を
民主主義の多数決の中で位置づける』。

場合によっては喜びを感じ
場合によっては深く憂う。

この参加意識。

この参加意識の手助け
例えればスタジアム、
あるいは試合の生中継となるのが
選挙番組の役目だと感じました。

フレッシュオピニオンから学んだ
フレッシュな感性、
当たり前の感性を
これからの報道に活かしたいと思います。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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