愛媛のブラタモリさん”第二の人生”幸せ満喫!

オピニオン室

西予市城川町に今月23日、
ジオパークの拠点施設となる
「四国西予ジオミュージアム」
(建設費 7億5,000万円)が
新たにオープンします。

地質好きの私はオープンが待ちきれず
早速、取材しました。

◆愛媛の”ブラタモリさん”が館長に

出迎えてくれたのは
館長に就任予定の高橋 司さん(63)。

この人こそ、私が勝手に
愛媛の”ブラタモリさん”と認める
人物なのです。

高橋さんは地元、城川町出身で
宇和島東高校(下宿して通った)から
北海道大学 理学部 地質学鉱物学科に進み
5年間かけて卒業、
「教授の勧めで
石油掘削会社の入社試験を受けたが、
落ちた」(高橋さん)。

商社系の会社に就職しますが2年後、
「なんか違うと思った」(高橋さん)と、
西予市役所にUターン就職。

西予市が
地元の貴重な地質を活かした
ジオパーク構想について
調査をスタートさせる時期でした。

「ふるさと自慢はよく聞くが
自分は”きちんとした”
ふるさと自慢がしたかった。
”きちんとした”とは
科学的根拠のしっかりした
ふるさと自慢」(高橋さん)。

◆城川には
日本列島誕生の秘密がある!

髙橋さんは子どものころから
地元に貴重な地質があることを
知っていました。

『黒瀬川帯』と呼ばれる地質です。
(もともと城川町は黒瀬川村と
呼ばれた時期があった)

私は記者という職業柄、
・記事に関係のない内容
・個人的に興味のない内容
・理解不能な内容は、
相手が誰であろうと遠慮なく
話を途中で遮ります。

しかし、
髙橋さんは地質の話になると
笑顔で、あまりに楽しそうに話すので
「人間は
好きなことなら
こんなに夢中になれるのか・・・」と
自分までハッピーになり、
ついつい付き合ってしまいます。

結論として、黒瀬川帯とは
「日本列島の成り立ちに関わる
秘密が隠された
非常にロマンあふれる地層である。
が!謎が多く、よく分かっていない」
(私の能力による理解)。

ジオパークの魅力は
①地球誕生の歴史に迫る地質に加え、
②そこで育まれた植生や生態系、
③さらに、そこで生活する人間の
営みや文化が
現在の姿に至った理由(背景)を知る
知的探求心にあるんだそうです。

質の高い動画もたくさんありますので
GWに是非、どうぞ!

*****

高橋さんは、市の職員を定年退職し
第2の人生を
ミュージアムの館長として
スタートさせます。

本当は高橋さんは獣医になりたくて
北海道大学に行ったそうですが
「成績が足りなくて
地質を専攻することになった」
「今、ペットの犬の爪を切るのも
怖いくらい。
獣医にならなくて本当に良かった」
そうです。

宇宙の誕生のように
人生も分からないものですね。

【展示スペースの入場料】
・中学生まで無料
・高校、大学生は300円
・一般は500円

◆退職前の高橋さんと私が
城川の地質を探索するYouTube動画はコチラ!(2020年11月)

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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