12年ぶりにお帰りなさい!

オピニオン室

昨日、開催された
FC今治の今季初の無失点勝利よりも
愛媛FCのほぼ丸1年ぶりの
ホーム勝利よりも
今日の一押しはこれでしょう❕

愛媛FCトレーニング施設
「サンパーク」完成!
先ほどメディア公開として
午前は選手ら皆でお掃除、
午後はこけら落としセレモニーが
行われたばかり。

美しい天然芝や
リニューアルしたクラブハウスも
もちろんですが。

見てください。
この選手たちの嬉しそうな顔、顔、顔。

関係者全員があちらこちらで
「おめでとう!昨日は良かったね~」
と笑顔で挨拶。

これ程、喜びだけに包まれた取材は
この数年、
なかったのではないでしょうか。

いやあ~、目出度い。

この天然芝は
“世界初”の技術が使われています。
その名を
【スーパーミラクル
“ヤシガラ”ピッチ(勝手に命名)】
ガーデニングなどで使用する
ココナッツのヤシガラを再生処理し、
繊維と混ぜて芝を育てるという
日本初の新技術を使っています。

最大の特徴は
保水性が高いのに
排水性も高い!

相反する特徴を兼ね備えているんです。

さらに運搬も簡単。

まるで
ゴールキーパーとして無失点なのに
フォワードとしても得点王、
しかも、運動量もあるみたいな。

強い衝撃で芝が削れたとしても
根がしっかり張っているので
直ぐに再生できるそうです。

まだ実験段階ではありますが
これが成功すれば
日本中のサッカーチーム、
いや
世界のビッグクラブが
使用するかもしれないという
どでかいビジネスチャンスも
秘めています。

↑サンパークが
1982年に出来て今年が40周年。
実は、創設時には
既に天然芝がありました!

それを見た“愛媛フットボールクラブ”
創始者・石橋智之氏が
「天然芝の練習場を貸してください」
とオファー。

しかし、当時は
芝生管理などが浸透しておらず
僅か1年で
すっかりハゲてしまったので
ほとんどの人は
土のグラウンドの印象しか持ってません。

小学校から愛媛FCスクールで
サンパークに通っていた
前野貴徳選手も
「土(のグラウンド)しか
知らないですね~。
あの頃のままなのは
この↓キックターゲットくらいですw」
と目を細めてました。

私の記憶も、JFL最終年に
望月一仁監督がやって来た初日、
余りの寒さに凍っていたことくらいで
止まっています↓

 

そこから一度、
人工芝を張った時代を経て
12年ぶりにトップチームが
“サンパーク”に戻ってきてくれました。

「セービングなど100%で出来るので
 練習内容自体も変わってくる」
(羽田敬介GKコーチ)。

「人工芝は
ボールが勝手に転がるので
こっちは踏み込んで
しっかりと蹴らないといけない。
パフォーマンスが全然変わってきます」
(青野大介GM)。

いまさらいうまでもなく
選手たちだけでなく
クラブ、ファン、愛媛県にもたらす
有形無形の恩恵は計り知れません。

今の状況を40年前に
誰が予想したでしょう。

この原稿を書きながら
明るい未来しか見えず
テンションが上がってる自分に
追い打ちをかけて
終わりにしたいと思います。



“ヤシ”の花言葉を調べてみたんです。
すると…

「勝利」「成功」「平和」「忠誠」
なんとピッタリな!
ニヤニヤが止まりません。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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