ちょっと、想像してみてください。
四国に新幹線が開通したら…
実は四国は日本全国で唯一、
新幹線が開通していない地方なんです。
その四国に新幹線が走ったら
私たちの暮らしはどう変わるのか。
そんなテーマで、先日
オンラインイベントが開かれました。
ゲストに招いたのは
ご存じ「鉄道BIG4」の1人。
芸能界屈指の鉄道マニアである
お笑いコンビ「ダーリンハニー」の
吉川正洋さん。
「新幹線大好きアイドル」として
テレビ番組などへの出演も増えている
STU48の瀧野由美子さん。
YouTubeチャンネル
「シコクパンク」のメンバー
尾﨑舞美さん。
3人は新幹線や
四国の歴史・文化に関するクイズに挑戦。
出題される問題を通して…
現在、車であれば約4時間半。
列車であれば、特急と新幹線を乗り継いで
3時間15分かかる松山⇔新大阪のアクセスが
四国新幹線が開通すれば1時間38分にまで短縮されるということ。
さらに四国内のアクセスも、四国内4つの県庁所在地が
概ね約1時間以内で結ばれること。
四国新幹線の開業目標を
リニア中央新幹線開業予定の2037年としていることや
建設費用の削減策として
「単線新幹線」の構想が練られている計画など…
知識を深めました。
クイズ解答の解説役を務めた
四国新幹線整備促進期成会
代表事務局の石原俊輔さんは
移動時間が大きく短縮されてることによって
観光客が大幅に増えると思います。
外国のお客様もうんと四国に来てくださるでしょう。
それから新しい企業立地であるとか産業の活性化だけではなく
通勤圏もずっと広がると思うんですね。
また四国でやるイベントに中国地方だとか
関西地方からもたくさん来てくださるということになりますんで
魅力的な地方都市として人口維持、移住者の増加という効果も
十分期待できると思います。
と四国新幹線の必要性を訴えました。
またゲストの皆さんからは…
新幹線の代名詞と言える
列車のサイドにデザインされたラインを“うどん”にする。
新800系みたいにクルンと回転するような
遊び心もありつつ、最後は丼ぶりに入るとか。(瀧野さん)
車内でうどんやカツオのたたきが食べられたり、すだちサワーが飲めたり、
道後温泉の足湯や、蛇口からミカンジュースが楽しめたり
エンタメも取り入れつつ、四国各地の特産や魅力が
たっぷり楽しめるようにするといいのでは。(吉川さん)
例えばシートの色がオレンジの愛媛がテーマの車両とか、
車両ごとに四国のそれぞれ県をテーマにして走らせたら面白いと思う。(尾崎さん)
などなど… “さすが鉄道好き!”と唸るアイデアや
ユニークなリクエストが飛び出し、あっという間の約90分でした。
四国新幹線の整備には、今のところ
約1兆5,700億円の費用が必要と試算されています。
この費用の負担についてですが、
四国新幹線の話になると必ず話題にのぼるのが
“便利になるのはいいけど、どうせ沿線の自治体が
莫大な費用を負担しなければならないのでしょう…”という話です。
その点について、イベント内で石原さんが
現在の整備新幹線の費用負担の仕組みについて
分かりやすく説明してくれました。
建設費は3分の2を国が、
3分の1を地方が負担することになっていますが
実質的な地方の負担というのは12%~18%程度。
1~2割だということ。
また開業後の修理や点検などに要する費用は
運用するJRの運賃収入で賄われるので
地方の負担は無いということです。
つまり大部分を国が負担するということになるのです。
ただ、それは裏を返せば…
四国以外の北海道や九州新幹線の建設にも
四国で暮らす私たちの税金が投入されているということになります。
全国に当たり前のように張り巡らされている
交通インフラが四国でのみ整備されておらず、
四国で暮らす私たちはそのサービスを享受できていないということです。
移動の迅速性はもとより、それに付随する様々な経済活動や人的交流…
まさにインフラ上の貧富の差が発生しています。
その不公平感は計り知れません。
四国新幹線が開通すれば
その恩恵を最も受けるのは
四国で生まれたこども・若者世代です。
新幹線の有る無しによって
人生が大きく左右されると言っても過言ではないでしょう。
彼らの未来の責任を
私たちが大きく負っています。
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