しまなみ海道で、アフターコロナを見据えた
安全安心なサイクリング実現への
取り組みが始まっています。
年間30万人以上のサイクリスト
広島県と今治市を結ぶしまなみ海道は
自転車で渡れるサイクリングロードで、
コロナ前の2018年度には、
33万人あまりのサイクリストが
世界中から訪れました。
コロナで激減サイクリスト
しかし、コロナの感染拡大で
訪れるサイクリストが激減。
去年のレンタサイクル貸し出し台数は
コロナ前の約15万台から
約半分に落ち込みました。
島しょ部で45件の自転車事故
サイクリストは減りましたが、
今治市の島しょ部(大島・伯方島・
大三島)と上島町では、
ことし1月から今月8日までに
自転車の関係する事故が
例年並みの
45件発生しています。
(同エリアの事故の約14%占める)
このうち8割を
地元住民ではない、他地域から訪れた
サイクリストが占めています。
求められるマナーやモラル
県によると、しまなみ海道周辺では
「スピードの出しすぎ」や
「並走」などを指摘する声が住民から
寄せられているということです。
地域発!自転車マナーアップ
県今治支局では、
どうすれば地域内外を問わず、
すべてのサイクリストのマナー向上に
つながるか、その方法を探るため
今月13日、伯方町で
「地域発!
自転車マナーアップ」をテーマに
ワークショップを開きました。
※詳しくは動画で!
自治会や自転車に関する仕事に携わる
大人にまじり、地元の高校生など
25人が参加しました。
効果的な呼びかけ方法は?
ワークショップでは、
★ルールを守ってもらう工夫
★マナー向上を実現するための工夫
この2つについて班ごとに
アイデアを出し合いました。
アイデアは、色分けした付せんに
メモ書きします。
参加者からは
「サイクリストも
それ以外の観光客も
住民らと積極的にあいさつすることで
お互いに気持ちが通じ合えると思う」
「ただ注意を呼び掛ける看板だけでは
怒られているように感じるので、
表現を考えたほうがいい」などの
意見が出ていました。
さらに、サイクリストへの要望として
「ハンドサインを出して
自分がどの方向へ行きたいのか
周りの人や車へ知らせた方がいい」
といった意見がありました。
看板や道路、それにマニュアルの整備、
そしてSNSを使った啓発など
参加者が出し合った意見は今後、集約され、
より効果的なマナーやルールの啓発に
役立てられることになっています。
(ワークショップは来月18日
今治市大三島町でも開催予定)
みんなが愛顔になれるサイクリングを
ワクチン接種が行き渡り、観光を含めた
アフターコロナに向けた経済活動が
徐々に再開されるなか、来年秋には
大規模なサイクリングイベント
サイクリングしまなみ2022も
予定されています。
事故の件数が少しでも減るように、
またサイクリストと地域住民とが
良い関係を築けるように。
この取り組みは今後、重要度を増しそうです。