愛媛県は「まん延防止等重点措置」が適用されるなか
新学期を迎えます。
「感染対策」と「学び」をいかにして両立させるか、
愛媛県、そして重点措置の対象区域である松山市は
それぞれ新学期の方針を打ち出しました。
松山市内の県立高校は「遅らせて、短縮」
愛媛県は松山市内の県立高校など9校、
[松山東、松山南、松山北、松山北・中島分校、
松山中央、松山工業、北条、松山西中等]
に対し
①部活動は原則、実施せず
②始業時間を遅らせる&授業時間短縮
2つの対策を行います。
②始業時間を遅らせるについては
30日(月)から
1コマ分、およそ1時間遅らせて
授業をスタートさせます。
そして授業時間短縮ですが、方法としては例えば
・50分の授業を40分に短縮して全コマ行う
・6コマある授業を5コマに減らして行う
などのパターンが考えられるということです。
中村知事はこうした方針について
通学時間帯の混雑緩和、校内での接触時間の短縮が目的
とし、授業時間の短縮によって生じる学びの遅れについては
1人1台端末を活用したオンライン学習や
補習等を基本に、各校ごとに工夫して補う
と説明しています。
松山市立小中学校は「午前中のみの授業」
一方、松山市教育委員会は
市内の公立の小中学校82校について
9月1日(水)から3日(金)までの間、
授業を午前中までとし
児童・生徒は給食の後に下校するとしました。
週明けの6日(月)以降の対応については
感染状況を見ながら2日(木)に判断するとしています。
この措置が長引けば長引くほど
学びの機会が失われますが、市教委は
・運動会の種目を減らすことも検討しているため
そうなった場合は、練習時間を少なくし、授業に充てる
・地方祭は学校は休みだが
コロナで地方祭が中止となった場合は授業を行う
など、各学校で行事を精査するなどし、
授業時間は確保できるとしています。
私立高校は「分散登校」も
生徒数、約1900人と
中四国有数のマンモス校である済美高校は
始業式翌日の2日(木)から
分散登校を決めました。
1、2年生は午前と午後で授業を分け
3年生については目指す進路によって
終日授業、あるいは半日授業とします。
そのうえで、さらに感染リスクを回避するため
着目したのが「食事の時間」です。
午前で授業が終わった生徒は食事をとらずに下校、
午後から授業の生徒は食事をとってから登校します。
永井康博校長は
約1年半(コロナの)対応をしているが
恐らく最悪の状況で新学期を迎えようとしています。
我々出来ることは、基本に立ち返って
3密を防ぐ、換気、手洗い…
高校生ではありますが、繰り返し生徒に指導し
この方針をさらに徹底すれば、ある程度はデルタ株に
対応できるんではないかと考えています。
と話します。
子どもたちから「学びの機会」を奪うことなく
いかにして学校への感染の持ち込みを防ぐか。
学校現場はこれまで以上に難しい対応を迫られています。
※本文中の情報はいずれも2021年8月28日時点