19日、愛媛CATVで開催された全国都道府県対抗eスポーツ選手権「グランツーリスモSPORT」の四国4県代表決定戦の会場に、ひときわ”楽しげな”絶叫が10時間近く続きました。(VTRをご覧下さい) その声の主は、南海放送アナウンサーで、記者の和気孝治さんです。
◆「和気さん凄い・・・」四国最高?
パブリックビューイングで大型モニターを見ながら、レースをモータースポーツの知識を使って実況、解説。両隣に2人の別の実況者がいましたが、ほとんどしゃべる間がなく、「和気さん凄い・・・」。
最初不安げに見守ったソニー・インタラクティブ・エンタテインメント関係者も「失礼しました」と脱帽状態。「知識より何より、本人が楽しんでいる雰囲気が周りに伝わり、会場全体を楽しくしているのが素晴らしい」と絶賛、「四国でGT解説なら最高ではないか」と太鼓判を押しました。
◆ゲーム会社より儲ける?
和気さんも、「やっていて楽しかった。eスポーツアナウンサーのオファーが来たらやってもいいかな」と笑います。
実はこうした話は十分、あり得る話で、私は東京に本社を置く大手ゲーム会社幹部から「今、eスポーツの世界で一番、数が足りていないのはeスポーツアナウンサー。ゲーム会社より儲けているかも・・・」という話を聞きました。
新しい市場は、新しい職業を産むのです。
◆他にどんな職業が?
eスポーツに関係する最も有名な職業は、プロゲーマーでしょう。
4月14日、岡山eスポーツフォーラムではプロゲーマー「チームヤマサ」によるエキシビションマッチ(人気格闘ゲームの鉄拳)が披露されました。
3人でチームを組み、2人が競技を披露し、もう1人が技などを解説します。
◆まだまだ生活できる程度
話しを聞くと、「依然に比べると収入もよくなったが、まだまだ生活できる程度」ということで、イベント出演の他、個人やグループ単位でのレッスンや、賞金額が大きい海外遠征なども予定しています。
「チームヤマサ」の3人はプロゲーマーの草分け的存在で、後に続く夢を持った若者のためにも、ギャラの水準など、職業として選択できる”労働条件”を切り拓きたいと話しました。
◆声優志望のもう1つの選択肢に?
eスポーツのイベント運営会社関係者によると、ゲームにはキャラクターが数多く存在するため、声優の需要が必然的に産まれるほか、場合によっては、声優がイベント進行や司会を行う”eスポーツキャスター”という職業も出現しているそうです。
愛媛県eスポーツ連合にも、愛媛出身で東京在住の”eスポーツキャスター”から、是非、地元のeスポーツ普及のお手伝いをしたいと、嬉しい連絡をいただきました。
◆職業とは”創造”するもの?
私たちが就職する時代は、例えば、公務員、銀行員、医者・・・と大体、「世の中にある職業」から職業を選んでいました。しかし、eスポーツの世界ではこれまでになかった職業が生まれています。
子どもに「将来、何になりたい?」と聞くのは、実は、親の世界観を、無意識に子どもに押し付けているのかもしれません。
こっそり仕事中にGTのコースの勉強をする和気さん。何を思う?