第96回「【愛媛】“時短要請”解除で県内経済は・・・」

ニュース解説

■愛媛県独自の「特別警戒期間」は延長

愛媛県は、2020年12月頃からの全国や県内での感染拡大を受けて、2021年1月8日~26日を「特別警戒期間」に設定。
松山市内で酒類を提供する約3,000店舗への「営業時間短縮」や感染拡大地域との不要不急の往来などの自粛を求めていました。
しかし、この期間で県内は、感染収束に至らず、「特別警戒期間」は2月7日まで延長されました。
さらに、国の「緊急事態宣言」が3月7日まで延長されたことに伴い、感染拡大地域との往来に強い警戒が必要などとして、「特別警戒期間」を再び延長しました。
再延長の期限は、当面、3月7日までとしていますが、最も感染状況が悪化している東京都に対する国の「緊急事態宣言」が解除されれば、期限を待たずに県独自の「特別警戒期間」を解除する可能性もあるとしています。

■愛媛独自の「営業時間短縮要請」は解除

一方、愛媛県は、県内での感染者数の減少傾向などを踏まえ、松山市内の酒類を提供する飲食店に対する「営業時間短縮要請」を2月7日の期限で解除しました。
愛媛県内では、1月1日~7日までの1週間の感染者数は、136人にのぼりました。
しかし、1月31日には、41日ぶりに感染者がゼロになり、それ以降も1日あたりの感染者は、1人や2人と落ち着いていて、飲食店や会食が由来とされる感染も2週間以上確認されませんでした。
さらに、愛媛県内の軽症や中等症コロナ患者用の病床数も229床から270床に。
重点医療機関も8機関から11機関に増やすなど医療提供体制も充実したため、県は、「営業時間短縮要請」とそれに伴う協力金の支給を終了しました。

■時短営業1か月で…

松山市の酒類を提供する飲食店を対象にした「営業時間短縮要請」は、結局、1月13日から2月7日までの約1か月にわたり続きました。
この間、愛媛県と松山市から要請に応じた店舗には、協力金が支給されていて、松山市によると、2月9日時点で協力金の給付を申請した店舗は、最初の時短要請期間(1月13日~26日)で、2,232店。
延長後の時短要請期間(1月27日~2月7日)で、2,009店に上っています。
このように多くの飲食店が時短営業や休業に協力する中、食材や商品の取引業者も大きな影響を受けました。
松山市内の飲食店を中心におしぼりを提供している会社では、時短要請の対象となった約300店の取引先が休業、250店が時短営業となり、おしぼりの注文は激減しました。

通常週5日、おしぼりを作っていますが、時短期間中は週3日に縮小するなどの対応を取ってきたため、時短要請の解除に大きな期待を寄せています。

■「時短要請解除」飲食店は…

時短要請が解除された2月8日午後。
松山市二番町では、営業再開前の飲食店向けに食材やおしぼりを配達する業者の姿が多く見られました。
約1か月にわたる時短要請が終わり、街がようやく動き始めました。

大街道の近くに店を構える餃子がメインの居酒屋でも開店に向けた準備が行われました。
この店では、時短要請がスタートした1月13日から休業。
さらに時短要請期間の延長を受け、1月27日から時短営業に切り替えていました。

約1か月ぶりの通常営業でうれしい反面、再開初日の仕込みは普段より少なめにするなど、しばらくは、我慢の営業が続きそうです。

また、休業期間中に営業スタイルを変化させた居酒屋もあります。
この店では、これまでの“大人数の宴会スタイル”から“少人数の個室スタイル”に店舗形態を切り替えました。
これに伴い、店のメニューも大幅リニューアル。

若者や女性をターゲットにデザートメニューを特に充実させています。
それぞれの飲食店では、ウィズコロナ時代を生き抜くための“新しいカタチ”の模索が続きます。

■ウイルスは油断につけこむ

愛媛県内の「営業時間短縮要請」は解除されたものの、入院患者数は、高止まり傾向である上に70歳以上が7割以上を占めているため、医療負荷は継続しています。
さらに最近では、公の場でマスクを着用しないなど基本的な感染回避行動が徹底されていない事例が確認されています。

“ウイルスは油断につけこむ“ため、愛媛県では、マスクなしでの近距離・大声での会話や感染拡大地域との不要不急の往来または、これらの地域の方々との会食などの自粛を呼びかけています。
一方、経済対策として、愛媛県民だけを対象にした1人1泊5,000円の県内宿泊旅行代金割引事業を“10,000人泊分”追加発行します。(対象期間2月8日~3月31日)
さらに、2020年12月28日から2月7日まで一時停止されていた「GoToイート」の新規販売を2月8日に再開し、使用期限も3月末から6月末まで3か月延長します。

※次回記事更新は、2月18日(木)を予定しています。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ。
1999年南海放送入社、2008年~報道部(記者として愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在はデスクとして活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースなどを分かりやすくお伝えます。

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