第94回「【愛媛】コロナ“特別警戒期間”延長」

ニュース解説

■「特別警戒期間」2月7日まで延長

中村知事は、1月22日(金)に臨時会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、愛媛県が1月8日(金)~1月26日(火)の期間で発令していた独自の「特別警戒期間」について、期間を延長すると発表しました。

新たな期間は、1月27日(水)~2月7日(日)の12日間です。

■「特別警戒期間」延長の判断理由
愛媛県では、「特別警戒期間」を期間内で終了するのか、それとも延長するのか。
医療や保健、経済など、様々な専門家の意見を集約した結果、期間の延長を決めました。
延長を決めた理由は、大きく2つ。
まず、1つ目の理由は、「感染者数」です。

「特別警戒期間」が始まった1月8日からの愛媛県内の感染者数は、1日あたり20人前後と高止まりしています。
このうち、新規事例は、10人前後と減少傾向が見られない状況で、市中感染のリスクが継続していると判断されました。
続いて、2つ目の理由が「医療提供体制」です。

政府の分科会が新型コロナの感染状況を判断するために用いている7つの指標で、愛媛県内の状況を見てみると、「入院患者数」と「療養・入院者数」が“感染の急増”を示す【ステージ3】に達しています。
また、愛媛県の聞き取りに対し、県内の医療現場からは、「相当疲弊している」、「これ以上患者が増えると救急医療や一般医療に支障が生じる」などの意見が出されたということです。
こうしたデータや専門家の意見などを総合的に判断した結果、「特別警戒期間」の延長が決定しました。

■飲食店「営業時間短縮要請」も延長
「特別警戒期間」の延長に伴い、松山市内でお酒を提供する飲食店約3000店が対象の「営業時間短縮要請」も2月7日まで延長されることになりました。

元々、この時短要請は、愛媛県内で年末年始に“会食”や“飲食店”が感染経路となるケースが多発したことからその対策として実施されたものです。

“会食”や“飲食店”が感染経路となるケースについて、年末年始と「特別警戒期間」を比較してみると、その比率は、大幅に減少しています。
一方、“家庭内”が感染経路となるケースの比率が増加傾向にあります。

このため、ここで再び“会食”や“飲食店”が感染経路となるケースが増えると、それが家庭や職場に拡散・循環し、クラスターの発生などに繋がりかねないと「営業時間短縮要請」の延長が決まったのです。
気になる時短要請に伴う協力金についてですが、1月26日までの14日間は、1日あたり2万円最大で28万円としていました。
これが、1月27日~2月7日の12日間は、全ての期間で協力した飲食店に1日3万円、36万円が支給されます。

また、松山市は、この金額に加え、独自に1日1万円を上乗せるほか、期間中に休業した店には、さらに1日1万円を上乗します。

■「営業時間短縮要請」延長の影響…

「営業時間短縮要請」の延長ですが、県内でも様々な受け止めがありました。
松山市一番町の居酒屋では、1月13日からの要請に合わせて臨時休業しています。
この居酒屋では、ウィズコロナ時代の新しい生活様式に対応しようと、臨時休業期間を利用して大人数の宴会スタイルから客同士の接触が少ない個室型店舗へのリニューアル工事が進められていました。
実は、この居酒屋、元々の要請期限の翌日にあたる1月27日にリニューアルオープンする予定でした。
しかし、今回の要請延長を受け、リニューアルオープンの日を延期することにしました。

一方、松山市以外の飲食店からは悲痛な叫びも聞こえてきます。
今治市の焼き鳥屋では、2020年4月から営業時間を通常より1時間半短縮し、テイクアウトを始めるなどして何とか営業を続けています。
この店の売り上げは、今治市内で会食クラスターが発生した2020年12月末には7割減。
愛媛県が特別警戒期間とした1月8日からは、9割減にまで落ち込んでいると言います。
しかし、これまで通り、松山市以外の市と町は、県の時短要請の対象外となったため、協力金の支援もなく厳しい状況が続きます。

■私たちにできること…

「特別警戒期間」を解除する目安として、愛媛県は、感染者数、医療提供体制の2点を重点に総合的に分析し、判断するとしています。
つまり、1日も早く「特別警戒期間」を解除するためには、とにかく新規感染を防ぐことが最も重要なポイントとなります。
このため、中村知事は、「特別警戒期間」の延長に合わせて、次の3点を県民に呼びかけました。

○極力人混みや人との接触を避け、基本的に「ステイホーム」。
○会食かどうかに関わらず、マスクなしでの近距離や大声での会話は避ける。
○感染拡大地域との不要不急の往来や特にこれらの地域の方々との会食は避ける。

「特別警戒期間」は、当面の期限とされる2月7日以降も続くことになるのか。
それとも解除されるのか。
私たち一人一人のこれからの行動にかかっています。

※次回記事更新は、2月4日(木)を予定しています。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ。
1999年南海放送入社、2008年~報道部(記者として愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在はデスクとして活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースなどを分かりやすくお伝えます。

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