恐るべし!今治焼き鳥のルーツを探る

オピニオン室

今治市に「今治焼き鳥発祥の店」と呼ばれる『五味鳥』が復活しました。

今年最後の私の「ニュースの深層」は”美味しそうな映像”で締めくくりたいと思います。

原稿(説明)不要のYouTube動画です。

▼恐るべし!今治焼き鳥のルーツを探る

取材を終えての率直な感想は「なんでも、真面目にしっかりと築き上げれば、あとに続く人が出てくるんだなぁ」。

五味鳥の”創業者”、中川武樹さん(86)によれば、焼き鳥屋を始めたころ、1人、飲んで食べて予算400円くらいだったそうです。

ちなみに私(今治市出身)は自分の父親に、給料日には1,000円を握りしめて五味鳥に行っていたという話を聞いたことがあります。中川さんは高度成長期に大体、客単価が1,200円くらいになったといいますから、恐らく、その時期に当たるんだと思います。

復活した五味鳥の二代目店主、大下誠さん(45)は今、3,000円でお釣りを返すくらいまで、飲んで食べてくれると嬉しいと話します。

つまり客単価で7倍になる”歴史”を、五味鳥は経験しているわけです。

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外食産業を取り巻く環境は基本、デフレ圧力にさらされ、コロナで歴史的苦境に立たされています。

その中での”事業承継”。

新しい店舗は、場所も規模も雰囲気も(昔の店舗は長いカウンターが印象的だった)異なります。二代目店主、大下さんが”承継”したのは味(レシピはしっかりあるという)と肉を切ったり、刺したりする技術、そして仕事(かなりの長時間労働)に向かう姿勢です。

そうしたソフトパワーの承継を軸とし、どこまで五味鳥の魅力を引き継ぎ、五味鳥の”第二の人生”を盛り上げられるか?

先代、中川さんは、親子孫、三代のお客が来てくれると本当に嬉しいと話します。

店主がバトンタッチしたように、顧客もバトンタッチしたくなる・・・。

そういう店は、コロナ禍でも負けずに生き残るんだろうなぁと感じました。

◆私のお勧めメニュー(元今治人好み)◆

・スタートはやっぱり「皮」でしょ!

・「せんざんき」はマスト!

・新メニュー「イリコからあげ」は安いから頼んで損なし!(今治っぽい)

・「よこいち」は話題づくりに注文してみては?(耳を澄まそう!)

~そのほか、お好みでどうぞ!

※来年は1月12日から解説記事をスタートする予定です。

記者プロフィール
この記事を書いた人
三谷隆司

今治市出身(57) 1988年南海放送入社後、新居浜支局、県政担当記者を経て現在、執行役員報道局長・解説委員長。釣りとJAZZ、「資本論」(マルクス)や「21世紀の資本」(ピケティ)など資本主義研究が趣味。

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