■新型コロナ“第3波”
11月に入り、全国的に新型コロナウイルスの新規感染者数が増加しています。
11月18日には、1日あたりの国内の新規感染者数が“2203人(NNNまとめ)”となり、初めて2000人を超えて過去最多を更新。
東京都では、11月19日に過去最多となる534人の感染を確認していて、都独自の警戒レベルを最高レベルに引き上げました。
また、北海道では、独自の警戒ステージを札幌について、「4」相当にまで引き上げるなど緊迫した状況となっていて、医療体制の確保など大きな課題が生じています。
夏の「第2波」につづく、「第3波」と見られていて、更なる感染拡大の懸念が強まっています。
■“第3波”愛媛にも…
この全国的な感染拡大の“第3波”は、ここ愛媛県にもじわじわと押し寄せています。
愛媛県内では、“緊急事態宣言”が出されていた4月~5月。
さらに“第2波”と見られる夏場に新型コロナの感染確認が続きましたが、それ以外の期間については、感染拡大を防いでいました。
しかし、11月に入り、全国的に感染が拡大する中、愛媛でも新規の感染確認が相次いでいます。
11月6日(県発表)には、みかん収穫のアルバイトとして、千葉県から来県した男性が園地への派遣前に地元JAが実施したPCR検査で感染確認。
12日(県発表)には、奈良県で感染確認された男性会社員の濃厚接触者など合わせて4人。
15日(県発表)には、愛媛FCの選手や松山市立の小学校教職員など合わせて6人。
17日(県発表)には、松山市立の中学校教職員や愛媛県警察協会の職員など合わせて8人。
19日(県発表)には、松山市職員など合わせて10人の感染が確認されるなど愛媛県内でも感染拡大が続いています。
■愛媛FC公式戦中止 苦渋の決断
11月14日夜にトップチームの選手1人の陽性が判明した愛媛FC。
翌、15日午後1時には、ホーム、ニンジニアスタジアムで「愛媛FCvsヴァンフォーレ甲府」の公式戦が予定されていました。
試合開始のタイムリミットが迫る中、愛媛FCは、県やJリーグとの調整、ファンヘのお知らせなど様々な対応に追われました。
そして、試合開始の約3時間前に「ヴァンフォーレ甲府戦」の中止を発表。
フロントは、関係者や報道機関からの問い合わせへの対応、中止を知らせる貼り紙をするなどしました。
試合中止に伴って、この日予定されていたイベントもすべてキャンセル。
愛媛FCでは、ちょうどこの試合から新型コロナの影響で見合わせていた、アウェイサポーターの観戦を解禁することにしていただけに、試合の開催を信じて、山梨県から駆けつけたサポーターも落胆の色を隠せない様子でした。
なお、愛媛FCなどによりますと、感染した選手の濃厚接触者など、トップチームの選手やスタッフらにPCR検査を行った結果、全員の陰性を確認していて、中止となった「ヴァンフォーレ甲府戦」については、改めて12月9日に行う予定だということです。
■新しい検査体制スタート
愛媛県は、国の方針に基づき、11月16日からインフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた、新型コロナの新しい検査体制をスタートさせました。
この新しい検査体制では、患者の身近なかかりつけ医で、新型コロナの抗原検査を受けられるようになりました。
検査の流れとしては、発熱などの風邪症状で受診したい場合は、 まず、「かかりつけ医」などに前もって電話などで相談し、その指示に従って受診します。
また、「かかりつけ医」が対応できない、あるいは「かかりつけ医」がいない場合は、「受診相談センター(コールセンター)」に電話し、最寄りの「診療・検査医療機関」の紹介を受けて、 電話で相談の上、受診してほしいとしています。
この際には、事前連絡なく、直接 、医療機関を受診しないよう注意が必要です。
なお、愛媛県内では、今月6日現在、この検査体制に313の医療機関が協力しています。
※受診相談センター(コールセンター) 089 909 3483
■最大限の注意と警戒を
愛媛県内で感染確認が相次ぐ中、中村知事は、「特に松山市の人は、気持ちの中で警戒感を一層高めてほしい」と、強く呼びかけました。
複数人での長時間の飲食が感染のきっかけとなっていることが多いことを踏まえ、国の新型コロナの分科会が呼び掛けている「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」についても言及しました。
その呼びかけが、飲酒をするのであれば、①少人数・短時間で、②なるべく普段一緒にいる人と、③座席の配置は、正面や真横はなるべく避けて斜め向かいに、という3点です。
さらに、県外からのウイルス持ち込み持ち帰りのリスクについても各自の警戒レベルを上げていくことがこの段階では大事だとして、感染拡大防止に向け、県民に最大限の注意と警戒を呼びかけています。
※次回記事更新は、11月26日(木)を予定しています。