「令和の怪物候補」森木公式戦デビュー・「平成」愛媛の高校野球

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5月3日。注目の1年生高知高校の森木大智投手が春の高校野球四国大会で公式戦デビューを果たした。中学時代軟式球で坊ちゃんスタジアムの電光掲示板に「150km」を計測した彼だ。

身長184㎝体重82㎏。すでに体格は高校生の中に入っても堂々としている。

高校公式戦初登板でどんな投球を見せてくれるのか?GW真っ只中の坊ちゃんスタジアムは熱心な高校野球ファンで溢れた。またバックネット裏には6球団のプロ野球スカウトの姿もあった。

結果は2回を投げて3安打1失点1奪三振。最速は145㎞。
相手がセンバツで1勝をあげた高松商業ということもあり「支配的」な投球とはならなかった。

しかし、バランスのとれた投球フォームから力強く振り下ろす右腕。上手く変化球を交えながらカウントを整えていく投球で随所に非凡さを感じさせるデビュー戦となった。

登板後森木投手は「今は球速を気にしていない。堂々と投げられたのが良かった。高校生にはちょっとでもボールが甘くなると打たれるのが分かった。課題は制球力。ストレートの質も上げていきたい。下半身をしっかりと作っていきたい」と語った。

「令和の怪物候補」の高校野球が始まった。

合わせて先週公開予定だった「平成」愛媛の高校野球もどうぞ!

      

昭和の時代「野球王国」として全国の高校野球をリードしてきた愛媛県。平成で夏の甲子園の勝率全国1位から2位に後退したものの平成を振り返ると定期的に甲子園で勝ち上がっていることが分かる。ベスト4以上に絞って紹介したいと思う。

H2年のセンバツ。新田が初出場準優勝に輝いた。2回戦の日大藤沢戦で4番宮下が逆転サヨナラ3ランを放ち勢いに乗り、準決勝の大阪・北陽戦では延長17回にドラフト候補・寺前から1番池田がサヨナラホームラン。甲子園に「ミラクル旋風」を巻き起こした。

H7年のセンバツは後にヤクルト・巨人・DeNAで活躍した藤井秀悟の熱投で今治西がベスト4進出。準決勝の試合中にエース藤井が故障。「投手のけが防止」に一石を投じた試合となった。

H8年夏は甲子園の歴史に残る名シーン松山商業・矢野の「奇跡のバックホーム」で松山商業が全国制覇。

H11年のセンバツは渡辺ー若田ー越智。3人の投手リレーで今治西がベスト4進出。

H13年の夏は松山商業のキャプテン石丸が選手宣誓。準々決勝の平安戦でショート弓立が
奇跡のバックホーム!!松山商業が堅守でベスト4まで勝ち上がった。

H14夏。川之江が後に日本(にっぽん)ハムに進んだ「190㎝のサイドスロー」鎌倉健の活躍でベスト4。

H16のセンバツは済美が初出場初優勝。3回戦の東北戦でレフト・ダルビッシュの頭を超えるキャプテン高橋の放ったサヨナラ3ランはセンバツ名シーンの一つ。

またその年の夏。愛媛県史上初となる春夏連覇を目指した済美が決勝進出。壮絶な打ち合いの末、駒大苫小牧に敗れはしたものの済美打線の長打力が光った試合となった。

H25年春。150キロを連発する怪物・安楽が登場!済美がセンバツ準優勝に輝いた。

去年。H30年夏。第100回記念大会の2回戦で済美・矢野が大会史上初となる逆転サヨナラ満塁ホームラン。その勢いでベスト4まで勝ち進んだ。

平成で愛媛県勢は夏:優勝1回:準優勝2回:ベスト43回。春:優勝1回:準優勝1回:ベスト42回の成績を残した。「最近甲子園で県勢が勝てない」という印象を持たれている方もいるかもしれないが北海道東北勢が力をつけ昭和に比べ全国のレベルが格段に上がっているなか大健闘の成績を残したのではないだろうか。また「優勝候補」として全国から注目されるようなチームではなかったとしても下馬評を覆し球史に残る様な試合ができるのが「野球王国」としての矜持。「平成」も粘り強く戦い新時代へのバトンタッチができたと思う。「令和元年」の夏の予選まであと2か月あまり。これからの球児がどんな試合を見せてくれるのか今から楽しみだ。

記者プロフィール
この記事を書いた人
藤田勇次郎

1975年生まれ。奈良県大和郡山市出身。1998年入社。
高校野球・サッカー・日米大学野球・マラソン・トライアスロン・アームレスリング・駅伝・ボウリング・剣道・ビーチバレーなど各種実況担当。
「松山大学女子駅伝部」を10年にわたって取材。4本のドキュメンタリーを制作。

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