「インパクトありすぎ」「だいぶ攻めてる!」。
来年度の愛媛県警の警察官募集ポスターが、SNS上で話題になっています。
理由は、応募を呼び掛ける警察官のインパクト。
モデルは、県内各地に実在する警察官”人形”で、①松山市西垣生町、②八幡浜市真網代、③西予市城川町に存在します。
県安全協会によると、警察官人形が県内に”出没”し始めたのは昭和48年(1973年)ころから。各市町で交通安全協会を中心に、地元住民の寄付などを募って設置されたそうです。
管理する各市町の交通安全協会に取材したところ、現在、実在する警察官人形は合計6体であることが分かりました。(南海放送調べ)
ポスターに採用された3体とは別に、鬼北町に2体、内子町川中に1体あります。
ただ、設置時期や理由などがはっきりしない人形もあり、実際には、あと何体か存在する可能性もあるということです。
◆警察官の”人生の目的”とは?
それにしてもこの警察官人形、なぜ設置されたのか・・・?
取材すると6人の警察官には、それぞれに”人生の目的”があることが分かりました。
例えば西予市城川町の警察官人形の場合、設置された主な目的は「交通安全祈願」。
つまり、本当の職業は神主さんか、お坊さん・・・といったところでしょうか?
国道と県道が交わる、城川町で一番、交通量の多い交差点に立っています。
今から23年前、交差点を通行する車両への安全運転の啓発と、地域の見守りを目的に、地元の交通安全協会と駐在所連絡協議会が中心となって設置しました。
実は人形が立つ場所には、かつて魚成駐在所があり、地域の安全を守る拠点だったんだそうです。
設置の際は、交通安全を願って地元の住職による法要も行われました。
今でも、年末には地域の人々が人形を拭いたり、ペンキを塗ったりして、しっかり“お化粧直し”します。
お化粧直しを繰り返した結果、今のような、何とも味のある面立ちになったようです。
さらに、人形のそばには、地域住民が詠んだ「濡れて立つ ポリス人形 寒の雨」という俳句が書かれた看板も立てられ、人形が地域の人から愛されていることが伺えます。
◆居眠りに「喝!」入れる警察官も・・・
内子町川中の警察官人形が立つ場所は、国道56号のカーブの多発地点。
かつてこの付近で、居眠りによる事故が多発したことから運転中の居眠り防止のため、注意喚起しようと、今から53年前に設置されたそうです。
現在は故障していますが、かつては人形のそばを通ると、運転手に注意を促すブザーが鳴るようになっていたそうです。
◆夏休みの自由研究にいいかも・・・
実際には、実在する警察官人形の「数」「場所」にはナゾも多く、6体以外にも存在しているかも・・・といいます。
もしかすると、あなたの暮らす町でもひっそりと見守ってくれているかもしれません。
ぜひ探して、警察官人形の隠された”人生の目的”のナゾを、解き明かしてください・・・!!