4月7日、愛媛県議会議員選挙の投票が行われました。
愛媛県議選は、13選挙区、定数47で、このうち、西日本豪雨被災地の宇和島市や西予市など南予を中心に5選挙区が無投票となり、10人が無投票当選しました。
そして、残る8選挙区、定数37を巡り、50人の候補者が激戦を繰り広げました。
当選者は、現職36人、新人10人、元職1人でした。
このうち、女性議員は5人と、愛媛県議会史上最多となりました。
一方、投票率は、40.39%と、前回の45.35%を4.96ポイント下回り、過去最低を更新しました。前回、県議選の伊方原発3号機再稼働のような大きな争点がなかったことや西日本豪雨の被災地、南予を中心に5つの選挙区が無投票となったことなどが投票率低下の要因と考えられます。
さて、新選良47人の顔ぶれも決まり、これからの注目点は、「夏の参院選」と「議会勢力」の行方です。
こちらが、改選前の会派構成です。
■自民党…15名
■自民党志士の会・無所属の会…12名
■愛媛維新の会…6名
■社民党…3名
■公明党…3名
■民主連合…2名(立憲民主党1名、国民民主党1名)
■共産党…1名
■ネットワーク市民の窓…1名
■無所属…1名
■欠員…3名
そして、こちらが今回の県議選の党派、会派別の当選者数です。
■自民党…15名(現職15名)
■自民党志士の会・無所属の会…9名(現職9名)
■愛媛維新の会…6名(現職6名)
■立憲民主党…2名(新人1・元職1名)
■社民党…2名(現職1・新人1名)
■公明党…2名(現職2名)
■国民民主党…0名
■共産党…1名(現職1名)
■ネットワーク市民の窓…1名(現職1名)
■無所属…1名(現職1名)
■無所属新人…8名
まず、「議会勢力」についてです。
2017年3月に自民党会派が分裂し、自民党県連が融和に向けた努力を続けてきましたが、今回の県議選の党公認申請を巡り、「自民党」と「自民党志士の会・無所属の会」の両会派の溝は深まりました。「自民党志士の会・無所属の会」は、これまでの正副議長選挙で、「愛媛維新の会」などと連携していて、今後は、「自民党」以外の会派と、合流も含め更なる連携強化に舵を切る可能性もあります。
「自民党志士の会・無所属の会」と「愛媛維新の会」の当選者数を合わせると15人で「自民党」の15人に並びます。5月に正副議長を決める臨時県議会の開催が予定されていて、8人の保守系無所属新人をどの会派が取り込んでいくのか、会派構成の変化に注目です。
次に「夏の参院選」です。
今回の県議選は、「夏の参院選」の前哨戦としても大きな意味を持っています。参院選愛媛選挙区に自民党は、現職の井原巧参議院議員の衆議院愛媛3区への鞍替えに伴い、タレントのらくさぶろう氏を擁立しています。
これに対し、野党側は、無所属の永江孝子元衆議院議員を統一候補として共闘を目指しています。
与野党の勢力争いの場ともなったこの県議選で、自民党は、公認候補全員が当選。
一方、野党側は、初の県議選となった立憲民主党が党勢拡大を目指し、5つの選挙区に5人の候補を擁立したものの、現職の県連幹事長が落選。当選は、新人1人と元職1人の計2人にとどまりました。さらに、連合愛媛が推薦する5人の候補のうち、国民民主党の現職1人と無所属の新人1人が落選しました。
県議選を終え、「夏の参院選」に向けて本格化する各党の動きにも注目です。