第50回「EX I L E白濱亜嵐さんも称賛 新生・坊っちゃん文学賞」

ニュース解説

■新人小説家の登竜門

文豪・夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台で、近代俳句の父・正岡子規の故郷でもある愛媛県松山市は、古くから文学の町として知られています。
この松山市が、市政発足100周年を記念して1988年に創設した文学賞があります。
それが「坊っちゃん文学賞」です。
この「坊っちゃん文学賞」は、椎名誠さんや故・早坂暁さん、故・景山民夫さんなどが審査員を務め、これまでに30年、15回にわたって開催され、第4回の大賞受賞作品「がんばっていきまっしょい」(敷村良子さん)が映画やテレビドラマ化されるなど、新人小説作家の登竜門として、親しまれてきました。

■【ショートショート】に大きくリニューアル

この「坊っちゃん文学賞」ですが、誕生から30年の節目を迎え、第16回の今回から大きく生まれ変わりました。
募集する作品について、これまでの【小説】から、より多くの人が気軽に参加できる超短編小説の【ショートショート】を対象にした賞に大きくリニューアルしたのです。
その結果、これまで1000点前後で推移してきた作品の応募点数が、リニューアル後には5倍以上の5,628点に急増しました。
年齢別に見ても最年少は小学2年生の7歳から最年長は95歳までと幅広く、全国47都道府県に加え、アメリカ、カナダ、イギリス、インド、オーストラリア、スペイン、ドイツ、台湾、韓国、中国と、多くの国と地域から応募がありました。

■リニューアル後、初の大賞作品は…

※大賞を受賞した高野ユタさん
大きくリニューアルした「第16回坊っちゃん文学賞」の大賞に選ばれたのは、北海道在住の高野ユタさん(年齢非公開)の作品「羽釜」です。

大学生の主人公がおばあちゃんの付き添いで来た蚤(のみ)の市で手に入れた中古の「羽釜」を巡る心温まる物語。ほんのちょっとですが、作品の一節をご紹介します。

「『そろそろかね』お茶を一杯飲み終えたばあちゃんがそう呟くと、隣に置いた羽釜がカタカタと 揺れて、直後大きく羽を広げて飛び立った。浮き上がった羽釜は白い大きな羽を力強く羽ばたかせると、一度くるりと回ってから、瞬く間に遥か彼方へと飛び去ってしまった。」

この大賞作品は、3月6日に発売される文芸雑誌「ダ・ヴィンチ」4月号に掲載される予定です。
また、以下の佳作5点についても松山市のホームページに掲載予定です。
「思い出カジノ」眞山マサハル(青森県・31歳)
「今夜だけスーパースター」草間小鳥子(神奈川県・32歳)
「ダンスの神様」福井雅(大阪府・55歳)
「プリンター」松野志部彦(埼玉県・非公開)
「レトルト彼」霜月透子(神奈川県・非公開)

■表彰式も華やかに
坊っちゃん文学賞は【ショートショート】として生まれ変わったことで、審査員の顔ぶれも新たになりました。

審査委員長は、松山市出身のショートショート作家・田丸雅智さん。

審査員は、声優・ナレーターの大原さやかさん。

映画監督の山戸結希さん。
そして、この賞のアンバサダーを松山市出身でEXILE/GENERATIONSのメンバー白濱亜嵐さんが務めました。

表彰式では、大原さやかさんが大賞作品を朗読。

「羽釜」の不思議な世界観と大原さんの表現力豊かな声の力によって、すっかり私は作品の中に引きづりこまれてしまいました。

■白濱亜嵐さんもリニューアルを称賛

表彰式では、アンバサダーの白濱亜嵐さんがリニューアルした坊っちゃん文学賞について「昨年より5倍以上の応募に僕自身も驚いていて、アンバサダーとして関われて光栄です。いまSNS時代だったり、人と人の繋がりが少なくなってきて、活字離れのいう言葉もある中で、やっぱり人は、物語というものが身近にないといけないと心から皆さんの作品を見ていて感じました。僕自身もライブをやっていてストーリーを考えることもあるのでみなさんの作品から影響された想像力で、今後もモノづくりができるように頑張ります。」と、称賛しました。

リニューアルした【坊っちゃん文学賞】から今後、どのような素敵な物語が生まれるのか楽しみです。

※次回の記事更新は、3月5日(木)の予定です。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ(現在44歳)、 1999年南海放送入社、2008年~報道部(記者として愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在はデスクとして活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースなどを分かりやすくお伝えます。
 

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