第41回 衆議院愛媛4区【自民・候補者は誰に?】

オピニオン室

■候補者選考は【公募方式】

2019年9月。
衆議院愛媛4区選出で、自民党・現職の山本公一衆議院議員が次期衆院選に出馬しない意向を表明しました。
これを受け、自民党県連は、11月に候補者選考委員会を立ち上げ、山本氏の後継候補者について対応を協議してきました。
そして、12月6日に開かれた選考委員会で、選考方法について、全会一致で、公募方式を採用することを決めました。

■【公正公平でオープンな選考】

選考委員会の委員長代行を務める自民党県連の渡部浩幹事長代行は、公募方式を採用した理由について、「新人を申請するにあたり公正公平でオープンな選考方法を経るため、自民党本部が推奨している公募方式を採用した」と説明しています。
公募期間は、12月6日から18日まで。
応募資格については、自薦・他薦を問わず、自薦の場合は、愛媛4区内の県連所属党員50名以上の推薦人が。
他薦の場合は、愛媛4区内の地域支部の推薦が必要でした。
また、選考方法については、愛媛4区内の市長、町長や県議会議員、それに山本氏本人の意向などを踏まえ、公正厳正に審査を行い総合的に判断するとしています。

■桜内元衆議院議員は【自薦】

この公募に衆・参両院で、野党として議員経験を持つ桜内文城(さくらうち・ふみき)氏が応募要件の50人をクリアする党員88人の推薦を得て、自薦による応募を行いました。
桜内氏は、過去の衆院選において、2009年8月には【無所属】、2012年12月には【日本維新の会】、2014年12月には【次世代の党】、2017年10月には【希望の党】の候補者として、自民党公認の山本氏と4度にわたり激戦を繰り広げてきました。
そんな桜内氏ですが、「今回の公募は生まれ故郷で政治活動をはじめて12年間、自民党公認を得るため待ち望んでいたことで県連に深く感謝したい。公募の結果は分からないが地元出身者として一歩も引くつもりはなく立場はどうであれ選挙で勝ちきって自民党入党を目指す」などと、意気込みを語っています。

■長谷川元副知事は【他薦】

一方、関係者によりますと、愛媛4区内の自民党21支部全てからの推薦を受けて、他薦による応募があったのが元愛媛県副知事で総務省官僚の長谷川淳二(はせがわ・じゅんじ)氏です。
長谷川氏は、岐阜県出身の51歳で、1991年に自治省(現・総務省)に入り、2008年に愛媛県の総務部長、2012年に副知事に就任し、2015年に総務省に復帰して、現在は、地域政策課長を務めています。2018年の西日本豪雨では、宇和島市で活動する政府現地被災者生活支援チームの一員として現地入りし、復旧・復興に尽力しています。
こうした実績などを踏まえ、愛媛4区内の全ての市と町の首長は、長谷川氏に対し、出馬要請する方針を固めているほか、4区内の選挙区選出の全ての県議会議員が長谷川氏支援を表明しています。

■選考委員会の判断は…

自民党県連や関係者によりますと、公募には、最終的に桜内氏と長谷川氏の2人の応募があったということで、12月20日に選考委員会を開き、候補者を決定したいとしています。

自民党本部・二階幹事長の後ろ盾を受け、悲願の自民党公認獲得を目指す桜内氏か。
それとも愛媛4区の自民党全支部と首長、県議らが推す長谷川氏か。

一体どちらが候補者に選ばれるのか?
選考委員会の判断に注目が集まります。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ。
1999年南海放送入社、2008年~報道部(記者として愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在はデスクとして活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースなどを分かりやすくお伝えます。

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