新生バイクス、始動❕

オピニオン室

7月19日水曜日、バスケットボールB2リーグに所属する
愛媛オレンジバイキングス(以下バイクス)の新シーズンが動き始めた。
新チームの編成は残留が6人で新加入は7人
(外国籍選手3人は8月中旬合流予定)
の計13人。

指揮官も新しくなった。
「今日のミーティングで言ったのは
“バイクスのアイデンティティやカルチャーを
届けるのは君たち選手だ”
ってことです」
熱く語ったのは新ヘッドコーチ、保田尭之氏(GM兼務)。
先週34歳になったばかりの青年監督だ。
Bリーグ加入後8年で就任時の年齢が最も若いヘッドコーチ。

“チーム目標”が初のプレーオフ進出というのはこれまでと変わらないが
“チーム作り”においての答えで少し驚いた。
「これまでの愛媛になかった“ディフェンス”の出来るチームにしたい。
そこから“走るチーム”にしたい」
もちろん、攻撃もしっかりとした上で、と付け加えた。

これまでバイクスと言えば
スピーディーなバスケで攻撃が特徴のクラブだった。
昨季、バイクスの平均得点は1試合79.3ポイントで
リーグ6位(全14チーム中)
と上位につけるが、
同じく平均失点は1試合80.1ポイントでこれも5位の高さだ。
得点数より失点数が多ければ、当然勝ち切ることは出来ない。
新指揮官はここにメスを入れようとしている。

保田HCはGM兼務なので
自らのチーム作りにあう新加入選手を補強した。

まずは⑪バローン・マーテル選手(登録国籍日本)。
「今年はプレーオフに出て・・・日本一になりたいです!!」
いきなり体育館中に響き渡る大声で宣言し皆を驚かせた。
「僕はディフェンスが強いので、
ロッカーでも声を出してエネルギーを作りたい!」
Mr.ムードメーカー筆頭だ。

もう一人。
⑨長谷川凌選手。
10年間横浜エクセレンス一筋だったが、
初めての移籍で愛媛にやって来た。
「最初に声をかけてくれたのが愛媛だった。
ディフェンスが好きで強みです!」

昨季、バイクスは出だしが良く
このままならプレーオフ確実と思わせてくれたが
結局、西地区4位に終わった(3位までがプレーオフ進出)。

これまでのスピーディーなバスケで
オフェンス力の高い愛媛のバスケに
ディフェンス力も加えた
「バランスのいいチーム」が保田HCの理想だ。

「敵に負けないようにするのは守備のあり方である」
孫氏の「兵法」にもそう書かれている。

「敵に勝てるようにするのは攻撃のあり方である」とも。

(開幕戦10/6金曜 対福岡ライジングゼファー@松山市総合コミュニティセンター)

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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