マラソンの話じゃないんですけど…

オピニオン室

愛媛マラソン準備に追われ
書けませんでした。

ずっと気になっていた
「今治里山スタジアム」
オープニングセレモニーについて。

1月29日(日)。
既にニュースになってるので
ご存じの方も多いでしょう。

実はそのビッグイベントで
僭越ながらエキシビジョンマッチの
実況をさせていただきました。

スペシャルゲストがエグい!

元岡田ジャパン・日本代表の
レジェンドが勢ぞろい。

内田篤人さん、大久保嘉人さん、
玉田圭司さん、松井大輔さん、
中澤佑二さん、ラモス瑠偉さんなどなど。



FC今治OB選手、
現役のFC今治U18とレディースらの
混合チームとの20分×2本勝負。

こういうセレモニーで有名選手が来るのは
よくあることですが、
たくさんのOB達に参加してもらえるのは
ファンとしてはたまりません。

卒業生を大事にするのは
とても大切なことです。

あっという間の40分。
なんと贅沢な時間だったことでしょう。

ただのサッカーファンとして、
ローカル局の喋り手として
これ程、幸せな時間はありませんでした。

現場に来ていただいた5,000人の方だけの
スタジアム実況で
生放送などは無かったのですが
いろんな夢が叶いました。

そんな個人的感情はどうでもいいのです。

ホントに言いたいのは
放送席で解説をして頂いた
次長課長の河本さんとパンサーの尾形さんが
とにかく面白く
プロフェッショナルだったという事。


ああ、これがトップ・オブ・トップの
芸能人の方なのだなと大変勉強になりました。

あるシーンを私は見逃しませんでした。

岡田武史会長が
いきなり「俺が主審をやる!」と
言い出し(このあたりも全てアドリブです)
負けていたFC今治レディースを勝たせようと
何にもないところで「PKーーーッ!」。


すると
元日本代表ベンチのラモス監督が
「どういうことだよ!
おかしいよあの審判!!」と
ベンチから飛び出すという
おもしろコントをやってるとき、


放送席の河本さんが
「ラモスさん、待ってくださいよっ💦」
って駆けだしながら
“ラモスさん用のマイクを自ら持って”
行ったんです。

簡単なようで出来ないことです。

我々アナウンサーでもやれない人は多い。
勘が悪いとこうはいかないのです。

“見えないところで見えないように”
これが芸能界を生き延びた人のフォローか!
声には出しませんでしたが
流石!と感服するばかりでした。

我々は前日から雪の中で
リハーサルをガッツリやりましたが、
代表選手や河本さんたちは台本上の段取りを
一行も守ってはくれませんでした。

でも、それが最高に面白かった。

元代表の皆さんのプレーもそうですが
トップ・オブ・トップの人たちの
“皆を楽しませよう”という
サービス精神とプロフェッショナルな技術。

それが集結したパーフェクトな
エキシビジョン・マッチでした。

帰り際、お世辞だと分かってますが
「新スタジアムで“最初の実況”を
してもらいたくて!」と
言ってくださった
FC今治スタッフの青○さん。

わずか1時間でしたが
本当にうれしくて
そしてとてつもない貴重な経験が出来ました。

「ああ、やっぱりここで喋り(実況)たい!」と
思わせてくれる、素敵なスタジアムでした。

遅くなりましたが改めてお礼申し上げます。

まだまだ精進して
まともな喋り手になりたいと思います。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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