第19回「(仮称)松山道後水族館」新たな動き

ニュース解説

ニュースの深層『第10回「(仮称)松山道後水族館」建設へ』で、民間主導による愛媛県松山市での水族館建設に向けた取り組みを紹介しました。

この水族館建設を巡り、先日、新たな動きがありました。

■水族館構想の流れ

これまでの水族館構想の流れについて、おさらいします。

2015年12月 松山商工会議所が「松山市への施策要望」で水族館などの集客施設設置を要望。
2016年 1月 松山商工会議所・愛媛経済同友会・道後地区3団体が松山市に対し、道後地区に水族館建設を求める要望書提出。
2019年 2月 松山市が「民設・民営の水族館建設に対し、可能な限り支援する」と回答。2019年 5月 「(仮称)松山道後水族館」建設実現に向けた発起人会を開催。

■そして、新たな動き

2019年7月2日。
「愛媛・松山の水族館建設を推進する会」(以下、推進する会)が設立されました。
「推進する会」のメンバーは、発起人として、県内の経済団体や金融機関、民間企業などあわせて9の企業と団体。
また、一般会員として、県内の観光業やマスコミなど幅広い分野からあわせて約90企業が参加していて、松山市の支援のもと、オール松山体制で、民設・民営の水族館建設の実現を目指すことになります。

「推進する会」では、今後、実務者レベルの協議委員会を開き、2019年12月までに水族館の事業規模や収支、展示コンテンツなどの基本構想をとりまとめる方針です。

■これからの検討課題

まずは、水族館の建設地が大きな課題です。現状では、松山市南町の愛媛県県民文化会館前の県所有駐車場(約6200平方メートル・1800坪)が候補地となっています。
この土地は、観光名所の道後温泉や松山城にほど近く、歩いて暮らせるコンパクトシティを目指す松山市の戦略にも合致するため、新たな賑わいの創出が期待されています。
「推進する会」では、この土地の使用について、所有者の愛媛県と交渉することになります。

さらに、水族館で使用する水をどうするのかも課題です。
「推進する会」では、【人工海水】と【海水】の2種類で、検討を進めています。
【人工海水】は、水道水に塩などを混ぜ、循環ろ過システムで不純物を取り除いて使用する計画です。
また、【海水】は、瀬戸内海などからタンクローリーで運搬して使用することを想定しています。
このうち、【人工海水】については、仮に水族館で総量1000トンの人工海水を使用する場合、毎日入れ替えなければならない水道水の量は、全体の2~3%にあたる20~30トンになるということです。

建設実現に向けて、具体的な検討に入った愛媛・松山の水族館構想。
クリアすべき課題が山積する中、これからの動きに注目です。

記者プロフィール
この記事を書いた人
御手洗充雄

1976年松山市生まれ(現在43歳)、 1999年南海放送入社、2008年~報道部(愛媛県警記者クラブ、松山市政記者クラブ、番町クラブなどを歴任し、現在も記者として活動中)
約10年の行政記者経験を基に県政・市政ニュースを分かりやすくお伝えます。
 

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