オランダ語で“がんばれ”の意味
…のはずです。
(4月17日撮影)
ご存じでしょうが
先日、加入したばかり
FC今治のオランダ人FW、
ラルフ・セウントイェンス選手
(33歳)に
内科系の疾患が見つかり、
精密検査のため急遽、
オランダへ一時帰国しました。
(4月7日撮影)
なので、昨日のホームゲームでは
ラルフ選手を励まそうと
皆でお揃いのTシャツを着て入場。
本人は13日にインスタグラムを更新し
「肩を痛めて日本の病院に行ったんだ。
CTスキャンの結果は、
愛する人と自分の人生を
ひっくり返すものだった。
腫瘍が見つかったんだ」
と報告しているのを
ネットのスポーツ記事で
目にしました。
(4月7日撮影)
前節のカマタマーレ讃岐戦で
来日初ゴールを決めたばかりで
さあこれから、という時だっただけに
チームメイトもスタッフもファンも
戸惑いの中でのホームゲームでした。
昨日は勝利という結果を
ラルフ選手に届けることは
出来ませんでしたが
(0-1鹿児島ユナイテッド)
これぞ上位対決という白熱した内容。
今季のベストゲームだった
のではないでしょうか。
ラルフ選手は身長190センチを超える
ストライカーで、
今治に来る直前まで
オランダ2部リーグで
26試合に先発出場。
12ゴール9アシストの結果を残した
点取り屋で、
3月25日J3リーグ途中に
鳴り物入りで
FC今治へ完全移籍しました。
印象的だったのは
来日初ゴールを決めた
5月4日の讃岐戦で
ゴールを決めた直後です。
一目散にベンチに駆け込んで
一番最初に抱き着いたのが
同じ外国籍選手、ブラジル人FWの
インディオ選手(24歳)。
二人とも初めての海外挑戦で
同じように点取り屋の助っ人として
期待されていたのですが、
インディオ選手のほうは
シュートは量産する
(リーグ4位19本8節終了時)ものの
肝心のゴールがなく
本人はかなり悩んでいました。
讃岐戦でも
なかなかゴールに迫れなかった
先発のインディオ選手に代わって
後半から途中出場したのが
ラルフ選手。
その試合で
ラルフ選手が来日初ゴールを決めた後、
真っ先に抱き着きに行ったのが
ベンチに下がっていた
インディオ選手でした。
私にはベテランの
オランダ人ストライカーから
悩める若手のブラジル人FWに
「今度はお前が決めるんだぞ!
諦めるな!」と
エールを送ったように見えました。
ラルフ選手は普段から
インタビューでも真摯に
答えてくれるナイスガイです。
そうでないと
本場のヨーロッパ(2部ですが)で
点を取り続けることは
できないのでしょうね。
直前まで所属していた
オランダ2部のNACブレダでも
FC今治と同じように
「頑張れラルフ、決して諦めるな、
幸運を祈っている」と
書かれたシャツを
元チームメイトが着用して
ピッチに登場。
リーグは今、1部昇格への
プレーオフを戦っている最中。
そんな中、チームを離れてしまった
ラルフ選手にエールを送ったのです。
ラルフ選手の人柄が表れるエピソードです。
再来日の日程は全くの白紙。
もちろん早く帰ってきてほしいですが、
しっかり治していただいて
100%になったラルフ選手を
夢スタでもう一度見たいと
思っています。
FC今治は次節、
上位4位の松本山雅とアウェイで対戦し
いよいよ6月5日(日)13時夢スタで
今季最大の注目カード
愛媛FCとのダービーマッチ
“伊予決戦”を戦います。