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FC今治の新スタジアム、里山スタジアムの進捗です。
今、こんな感じです。

3/24にメディア公開されました。

クラブハウスは約50%が完成。
4階建てになるそうで
今月から大屋根の工事に入るそうです。


フィールドは砂利や砂の搬入中。
こちらの砂の上で芝を育てます。
通常だとビッグロール工法と言って
北海道などでよく見る麦稈ロール(デカい麦わら)の
芝生シートをコロコロ敷き詰めるのですが
工事しながら目の前で芝を育てるのは
レアケース。

座席は今の夢スタとほぼ同じ。
固定席の7段。
まずは約6000席を作って
昇格するごとにユニットスタンドを
くっつけていって
J1になれば既定の1万5000席以上になる。

説明頂いた担当の現場代理人・菱野智之さんは
ヘルメットもFC今治仕様。

「追加するユニットスタンドは
フランスの業者が東欧側に発注して作ってるので
影響がないか少し心配です」
ここでも戦争の影が見え隠れしていました。
それでも
全国から集まった職人さんたちは
口をそろえて
「完成したら自分が携わったスタジアムで
一度は試合を見てみたい」と
誇らしげでした。

「思ったより早く進んでるので
夢スタで試合をするたびにお客様に
(建設の様子を)見てもらえるのでありがたいです」

FC今治の担当執行役員の青木誠さんは
チームがまだ四国リーグ時代、
桜井の海浜ふれあい広場サッカー場で
試合をしていた頃から見ているので
想いもひとしお。
「僕たちの事務所もここの2階に移動してくる。
選手と近くで仕事が出来るのは大事。
あと岡田オーナーが“普通の事務所は嫌だ”と
言ってるのでどうなるのか楽しみですw」
今、多くの地域でサッカースタジアム建設の
ラッシュが続いています。
ざっと調べただけでも
既に着工しているもの、構想中、予定などを含めると
広島市、静岡市、天童市、鈴鹿市…などなど。
土のグラウンドが当たり前だった頃に比べると
なんとも嬉しい隔世の感がありますが
課題もあります。
 
同じJ3を戦う静岡県のアスルクラロ沼津では
ホームスタジアムの照明の明るさが足りず
ここままではJリーグを退会させられる危機にあります。
照明の改修にかかる費用は、およそ1億円。
年間売り上げが3.5億円ほどの沼津にとって
簡単に出せる金額ではなく
クラウドファンディングなどで
資金を調達しようとしています。
リミットは今年の6月まで。
来年もJリーグで戦うためには、
それまでに改修の目途をつけ
ライセンス申請をしなければなりません。
愛媛FCも念願だった
“天然芝”の専用練習場が間もなくお披露目されます。
今や作りっぱなしの箱モノは有り得ません。
当然、FC今治も同じ。
里山スタジアムのコンセプトは
【365日賑わいのあるスタジアム】
「チームもスタジアムと同じように
徐々に完成されて行って
来シーズンの開幕は
J2でやるんだと思ってもらえるようにしたいです!」
 
どこのチームも同じですが
全てがうまくいくために
まずはトップチームの成績が求められます。
 

 

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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