愛媛FCクラブ・ヴィジョン発表に想う

オピニオン室

先日23日水曜日、
松山市民会館中ホールで開催された
「愛媛FC2022キックオフフェスタ」で
2006年、Jリーグ昇格して以来
17年目にして初めて
“クラブ・ビジョン”を発表しました。


サポーターもメディアも待ちかねていた
「クラブ・ヴィジョン」。

最も大きな特徴は
具体的な数値目標を設定したことです。

「2022年 J3優勝
2026年までにJ2リーグ6位以内
2030年までにJ1昇格」

「2026年までに
ホームグロウン選手30%
2035年までに50%
2030年までに
世界で活躍できる選手を輩出」
*ホームグロウン選手とは
12~21歳までで990日以上所属する選手

「入場者数2022年、平均3,000人
2026年までに平均5,000人 
2030年までに平均10,000人」
そして愛媛FCとは
「人々を繋ぎ 人々を育むクラブ」
選手・指導者を育成するクラブだと
宣言しました。

当たり前やろ。そんなん普通や!とか
FC今治の方が目標設定が早いわ!とか
否定的な意見もあります。

が!
まずはこういった目標や
フィロソフィを数値化し、可視化し、
共有したことは
大いに評価されるべきです。

これらの骨子を考えたのは
青野大介GM(丹原出身)。

「5年ほど前から
このフィロソフィは作ってきてたんです。
育成で成功してる
オランダやベルギーのクラブなども見て
愛媛FCというのは
人を育ててトップチームに上げて
その選手が大きなクラブに行って
また帰ってくるような
“育成”クラブを目指すんだと」


「結局、それらは
17年前に石橋(智之、チーム創設者)さんが
最初に言ってたことと
同じだったんです。
それがボヤけていた時があったから
こうなってしまった」


個人的には最悪、この目標は
達成しなくてもいいと思ってます
(してほしいですけど)。

目標は変わるものです。

ただ、達成しなかった場合、
なぜダメだったのか分析し、
修正したものをまた共有してほしい。
どこの企業でもやってることですし、
愛媛FCもやってきたんでしょうけど。


これは毎年、
やらなければならないことですし、
これをやり続ける限り
チームの進む道が
ボヤけることはないと思います。

一から出直す、
初心に帰り、ピュアにあるべき姿を目指す
愛媛FCの姿が見られれば、
結果がついてくると信じましょう。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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