愛媛マラソンネタが続きますが・・・

オピニオン室

テレビ2時間半。

ラジオ3時間。

2年連続で中止による代替番組を

昨日、放送しました。

アナウンサーたちは

それほどでもありませんが(多分)、

特にテレビディレクター達は

中止が直前だったので

例年以上に準備が大変だったようです。

で、昨日出演中に

今更ながら思ったことがありました。

1万人以上のスタートや

片岡VS尾方のデッドヒート、

川内優輝のサブ10などが生まれた

フィニッシュ。

数々の伝説シーンが

愛媛マラソンにはありますが、

私が一番好きなのは

自分がメインで担当する

トップ集団の優勝争いが一通り終わってから。

本社7階にあるセンター放送席を離れ

フィニッシュ地点の城山公園に特設された

特別放送席に移動(後半の放送へ向けて)します。

そこでモニター越しに

一般ランナーを見ることです。

特に平田の坂を下ってからの

残り5キロくらいの最終盤。

一般ランナーが走っている

通称“メッセージタイム”。

そのシーンを見ていると

さっきまで優勝争いに集中し

痺れ切った脳みそが

徐々にほぐれてきます。

ある人は病気に打ち勝つために

ある人は孫のために

ある人はただ楽しく走るために。

そんな人たちが映っているのを

見るのが私は好きです。

特に知った人を

見つけようとしているわけではないのですが

ずーーっつと見てられます。

あれ何でだろう?と思ってたんです。

昨日、答えがわかりました。

そこに“自分”がいるんですね。

走ってないけど、

どっかに自分を見つけるんですね。

マラソンに興味がなくても

ランナーのふとした表情とか

泣いてるランナーに自分を見つける。

ランナーだけではありません。

時々、映るボランティアや

ワンカットだけ映る応援団の中に。

今の自分じゃなくても

昔の自分とか、未来の自分とか。

皆さんそうなんですね。

あ~~だから視聴率が高いのかあ。

そんなこともわからずに実況してたんかい!

スイマセン。

でも中止になったおかげで

大事なことを見つけました。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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