子どもを感染から守る~深刻さ増す保育現場

ニュース解説

県内のコロナ感染確認は連日、

200人を超え、

過去最多を更新しています。

 

昨日(20日)の感染の年代別資料で

着目したいのが10歳未満の29人です。

 

職業別でみても

未就学児が15人、児童・生徒が35人と

ここ数日、子どもの感染が多くなっています。

 

今治市では保育所で

新たなクラスターが確認されました。

 

子どもたちを預かる幼稚園や保育所では

苦心の日々が続いています。

毎日保護者や職員から
色んな情報が入ってくる。
コロナストレスかと思うぐらい
ハラハラ、ドキドキしながら
生活してる状態なんです。

0歳児から6歳児まで約500人が通う

ある松山市の認定こども園の学園長が

語ります。

 

この園では

手指消毒や3歳児以上のマスク着用など

基本的な感染対策に加え

昼寝の時間は、布団の距離を十分に取り

顔と顔が横並びにならないよう

互い違いに園児を寝かせたり…

お絵描きや昼食の際はパーテーションを設置。

万一、感染者が出た場合、園児たちが

どこで、誰と、何をしていたのか

正確に追いかけられるよう

タブレット端末を使って記録。

 

さらに、感染力が強いオミクロン株に対応し

給食後の歯磨きをやめるなど

感染対策を強化してきました。

 

しかし…

オミクロン株の感染力は、それを上回りました。

 

今月16日、園児1人の陽性が判明。

家庭内での感染とみられています。

 

感染したのはマスクをするのが難しい

2歳以下の園児で、同じクラスの園児17人と

職員3人が濃厚接触者となりました。

 

検査の結果、全員の陰性が確認されましたが

現在も自宅待機を続けています。

 

園は臨時休園しましたが

保健所によって安全が確認されたため

休園は1日で、再開できたということです。

 

一方、職員3人が自宅待機となり

園が最も頭を痛めているのが、保育スタッフの確保です。

 

職員の多くは子育て中の親でもあり、

自身の子どもが通う小学校が臨時休校となって

自分の子どもの世話のため

仕事を休まなければならない職員も

複数、出ています。

 

最悪の場合、保育業務を続けられなくなる

という危機感を抱き始めているといいます。

 

学園長は

「園の努力だけでは感染防止は難しい」と

訴えました。

社会全体でご協力いただかなければ
ならないんじゃないか。
ワクチンを接種できない子どもたち、
マスクができない
子どもたちもおりますので
そういう子どもたちのことも
少し考えていただけたら助かります。

 

社会全体が“うつらない、うつさない”を

徹底しないことには、子どもたちを感染からは守れない。

 

社会の連帯こそ、子どもを感染から守る最も有効な手段、

といえます。

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記者プロフィール
この記事を書いた人
松岡宏忠

奈良県大和高田市出身。2005年に入社し
2009年の「NEWS CH.4」番組開始とともに
フィールドキャスターに。
2013年からキャスターを務める。
2021年春からはデスク業務にもあたる。
好きな言葉は「毒蛇は急がない」。

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