ランナーが一番!と前置きした上で…

ニュース解説

今年最初の投稿が

愛媛マラソン中止についてになるとは

何ともやるせないなあと

凹んでいたのですが

目の前で当日の代替番組に向けて

仕込みを続ける

メイン・ディレクター二人のやる気を見て

ウジウジ言うのを止めました。

例年、大会1か月前くらいになると

開場するのが、通称“マラソン部屋”と

呼ばれるこちらの作業室。

最初はさすがに皆、

落ち込んでいましたが

中止が正式に決定して1週間。

こちらでは発表前と変わらず

マラソンスタッフが

代替番組の準備作業に追われています。

そんな番組の事なんて放送局の都合やから

こっちは知ったこっちゃないよ!と

思われるでしょうが

まあ、お付き合いください。

ご存じの通り、愛媛マラソンは

単なるレースではなく

愛媛最大のイベントで最高のお祭り、

番組としても6時間完全生放送というのは

西日本一?

いや、全国でもローカル局では

類のない番組です。

そんなオバケ番組の

メイン・ディレクターに初めて任命されたのが

入社7年目、弱冠29歳の長野大介さん。

愛媛最大のフェスティバル、

「愛媛マラソン」でスタートから

男女の先頭集団フィニッシュまでの

“第1部”といわれる前半を

この若者に任すのは異例、

まさに“抜擢”です。

といっても

高校サッカーでの全国放送や

東京五輪で

日本テレビスタッフに派遣されるなど

経験値はもう十分の

ディレクターなんですけどね。

「10年前は大学生バイトとして

スタートの県庁屋上で

ずっとアンテナ持ってましたw」

そんな大介青年が

今やすっかりリーダーの貫禄です。

「もちろんランナーが

一番悔しいでしょうけど

(中止の報告を受け)僕らも心折れてしまった。

選手もスタッフもボランティアも

2年分の想いがあったので応えたかったし

例年を踏襲するのは違うと

思っていたので

今年ならではの番組を作りたかった…」

一方、

“第2部”と呼ばれる

先頭集団フィニッシュ以降、

ラスト6時間までの番組担当が

宮岡“ミヤゴン”幸治ディレクター(49歳)。

「初めて愛媛マラソンにかかわったのは

最初に市民マラソンになった年

(2010年第48回大会)ですね」

フィニッシュ地点の

フロアディレクターとして

レース後、プロポーズする

あるランナーに密着。

冬の雨に打たれ凍えるように寒く

しかも、機材トラブルでインカムも

よく聞こえなかった。

それが初めての愛媛マラソンだったそうです。

今回の中止について問うと

「…灯(ともしび)ですよね」と即答した。

「マラソン以外でも

中止になったイベントも多い。

ここ数年、仕事もテレワークになって

今まで普通にやってきたこと、

当たり前にあったものが

“あれ?これ無くてもいいんじゃないの?”

っていうのが出てきた。

…でもこれは

絶対にそうさせてはいけない。

愛媛の文化ですから。

愛媛マラソンの灯を

一度でも消してはいけない。

そのためにも今年(の特別番組を)放送する!」

去年は“延期”となったので

大会数にカウントされませんが

今年は“中止”なのでカウントされます。

でも、ミヤゴンDが言ったように

何もやらなかったら

繋いできた何かが

途切れてしまうかもしれない。

何もなかった大会にしないために。

当日(1/30日)、テレビでは

「これが私の愛媛マラソン(仮)」

(10:25~12:50)

ラジオでは「Fnam南海放送 presents 

愛媛マラソンは止まらない」(13:00~16:00)

を生放送し、

しっかりと“第59回愛媛マラソン”を

刻みたいと思っています。

楽観的過ぎると叱られるかもしれませんが

既に我々スタッフ陣の間では

記念すべき60回大会の話でも

盛り上がっています。

「スタートの時、

花火を打ち上げてド派手にしたい!」

口火を切った長野D。

「じゃあ、還暦の60回大会やから

皆で赤いもの身に着けてもらうってのは?」

「いいね~ランナーだけじゃなく、

スタッフもやろか!?」

「大会記録を持つ川内優輝選手と

愛媛出身で現日本記録保持者の

鈴木健吾選手を呼んで一騎討ちが見たい!」

「じゃあ、

奥様の一山麻緒さんにも来てもらって

土佐礼子さんと高橋Qちゃんと

一緒に走ってもらうとか!?」

「そうなったら史上初の

男女アベック、夫婦優勝になるやん!」

マラソン部屋の妄想は止まりません。

59回目の灯を

約150人の

全愛媛マラソンスタッフでガードし

次回の記念大会へ引き継ぎたいと

思っています。

今回の特別番組を

テレビ・ラジオでお楽しみいただき

そして

第60回のスタートラインでお会いしましょう。

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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