FC今治の“昇格率”を出してみた

オピニオン室

五輪中断期前のホームラストゲームを

逆転負けしたFC今治。

チョン・ハンチョル選手の

ヘディングシュートで先制するなど

立ち上がりから圧倒していたのですが

1得点では勝てないという
今季のデータ通りとなってしまいました。

(今期2勝は2-0、3-0といずれも複数得点)

これではやくも28試合中の約半分13試合を消化。

順位は2勝5分6敗の14位(15チーム中)。

上位2チームのみ自動昇格の今季J3において

FC今治が昇格出来る可能性は

今、どのくらいなのか。

勝手に計算してみました。

昇格の基準となるのは“勝ち点

(勝利=3、引分け=2、負け=0)”です。

昨年18チームだったJ3は

2回戦総当たりの全34試合で

1位ブラウブリッツ秋田(最終勝ち点73)と

2位SC相模原(最終勝ち点61)が

昇格しました。

3位AC長野パルセイロは

勝ち点59でダメだったので

昨年の勝ち点のボーダーラインを

仮に60とします。

これを今年の試合数28に直すと

34:60=28:x

x=49.4117647…

なので今年の昇格ボーダーは

勝ち点49となります(おそらく)。

今季、リュイス前監督が稼いだ勝ち点は

7試合で5。

布新監督はこれまで6試合で勝ち点6。

次の前期最終戦(アウェイ福島戦)を

勝つとして、7試合で勝ち点9とすると

前期でFC今治が持つ勝ち点は14となり

足りない(後期で取らなければならない)

勝ち点は35となります。

後期14試合で勝ち点35・・・

かなり厳しいですが12勝2敗で到達できます。

勝率にすると

0.85714286・・・

なんと勝率8割以上!

これは6月の

オリックス・バファローズを超える勝率です。

オリックスファンの私でさえ

俄かに信じられない

あの快進撃を超えなければいけません。

いや、あのオリックスに出来るのだから

FC今治に出来ない理由などありません!

これから布監督のサッカーが浸透し

チーム状態は上向くはずですし

秋の新スタジアム(里山スタジアム)着工で

周りも盛り上がってくるでしょう。

そして・・・そして・・・

何と言っても強運の持ち主が今治にはいます。

加茂監督更迭直後の1998年10月。

負けるとフランスW杯への道が絶たれる

絶体絶命のアウェイ、

ウズベキスタンで生まれた起死回生の

同点ゴール。

井原選手の何でもないロングボールが

そのままゴールに吸い込まれました。

その時、相手GKのミスを

誘発した呂比須選手を

後半から投入させたのが

初采配の岡田監督でした。

ボロボロの日本代表を救ったのは

カッコいいシュートでも

強烈なゴラッソでもなく

ヘロヘロのゴール。

今、見返しても

何で入ったかわからない得点です。

サッカーには時々説明がつかない

シーンが生まれます。

ミラクルは起きると信じた人にしか

訪れません。

これら全てを加味したうえで

現時点でのFC今治昇格の

可能性を発表しましょう・・・

 

・・・32パーセント!

この数字が低いのか高いのか。

信じるか信じないかは、アナタ次第です。

(再開の8/29までお別れの放送席)

記者プロフィール
この記事を書いた人
江刺伯洋

江刺伯洋(えさし はくよう)1971年3月1日松山市生まれ。
入社以来アナウンサーとして主にスポーツやラジオを担当。特にサッカー実況は少年からJリーグまで全カテゴリーをこなしてきた。
著書に愛媛FCのJ昇格劇を描いた「オレンジ色の夜明け」、「群青の航海 FC今治、J昇格まで5年の軌跡」がある。【現担当番組】DAZNのJリーグ中継(FC今治、愛媛FC)、ラジオ生ワイド「江刺伯洋のモーニングディライト・フライデー」(毎金曜午前07:15~11:09)など。

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